輝く月のように 2 (ページ7)

今日:22 hit、昨日:46 hit、合計:105,340 hit

・ページ7

JNシンガポールいいなぁ、俺も行こうかな。
Aふふ、ヨンホに会いたーい。
JN俺もAに会いたーい。

ヨンホは他愛もない会話を出来る数少ない韓国の練習生時代の友人。デビューから外されたことは今も心に傷をつけていて、それが癒えることはきっと無い。その傷が元で練習生時代の知り合いの多くは関係を断った。今でも頻繁に連絡を取り合ってるのはスルギとヨンホだけ。テン君は当時を知らないから問題なく会話出来るけど、当時を知る子とは……まだ無理。

短い時間だけど観光も出来てお土産も十分に買って成田へと舞い戻ってきた。着陸したので機内モードを切るとヨンホから「頑張れ」とスタンプが送られていた。

深澤「A行くよ～」
A「あ、はい」

ふっかさんの声に急いで立ち上がる。収納棚に入れていた荷物は既に照くんの肩に担がれてる。

A「照くんすいません…！！」
岩本「いいから、忘れ物ない？」

振り返り忘れ物が無いことを確認して、照くんの後ろについていく。

A「照くん荷物…」
岩本「いいよ、これぐらい軽いし。どうせ一緒の車だしね」
A「ありがとう」

滝沢くんは別ルートで既に先に進んでいるらしいけど、私たちJrは他のお客さんと一緒に同じ道のりを進んでいく。

??「Aちゃん！」

名前を呼ばれてそちらを見てしまってすぐに翔太くんに腕を掴まれて阿部ちゃんとの間に挟まれる。公共交通機関でファンに声を掛けられても反応しちゃ駄目だって言われてたのにまた怒られてしまう。けど、また名前を呼ばれてちらりとそちらを見て足が止まってしまった。

A「テンくん…？」

日本に居るはずの無い人。こちらへやってくる彼を止めようと厳つい顔をしたスタッフさんが立ちふさがる。

A「あ、知り合い、です！」

慌ててスタッフさんに駆け寄って事情を説明する。慌てすぎて出てきた言語が韓国語でテンくんが噴出したのは内緒だ。