Flower Shower × Hokuto Yoshino season2

Flower Shower × 68 ページ18

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A「ありがとうございました〜！」




美波「ありがとうございました！」





久しぶりにお店を開けたら


私の最後の最後の自由を知っているかのように


たくさんのお客さんが来てくれた。



その中にあの事務所の見知った人たちは


来てはくれなかったけど。






美波「あの、Aさん。お話があります。」




A「うん？」




美波「お店、閉めてもいいですか？」




A「あ、うん。そうしよっか」





急に美波のトーンが真面目になったから


何か大事なことを言われるんだって



美波も私にとってはすごく大切な人だから。



美波は経営学部でもちろん経営のことを学んでるんだけど


うちの経費のこととかたくさんやってくれて


空いてる時間はいつも来てくれて


本当にいつもいつも助けられてて


あの日ここで必死に勉強してたのが


美波じゃなかったら出会えてないから





美波「私、やっぱり嫌なんです。」




A「嫌って、？」




美波「私はここで働くつもりだったから。就職活動サボってました。まだ決まってません」




A「え、決まってないの？」




美波「はい。」




A「いやいや、はいじゃなくて、そしたら出掛けんの誘っちゃってごめん」




美波「謝るぐらいならどうにかして欲しいですけどね」




A「.........え、」




美波「私はAさんが大好きなんです。だからAさんを助けたいんです。でも助け方はわかりません。わからない、どうにもならないのにAさんにだけは絶対に幸せになってもらいたかった。」




A「..........美波、」




美波「Aさんはいつでも私を助けてくれて、笑顔で迎え入れてくれてこんな素敵な人存在しないって思ってました。だから一生憧れです。」




A「..........ありがとう、」




美波「..........でも、そろそろ私だって黙ってられないですからね。」




A「..........え？」




美波「いっぱい我慢してきました。あの最低クソ男、黙ってAさんのこと渡すかっての。」




A「..........美波？」




美波「Aさん、お客さんです。」






カランカランと鳴る来客を知らせた合図


closeとなっていたはずのドアに目線を送ると






A「..........るぅ、咲.....ヒロさん、？」




HIRO「はじめまして。花波さんだよね、突然なんだけど提案があって、」









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