新しい力 ページ7
復讐方法を考えた翌日、私は日吉さんと舞織さんに政府本部にあるトレーニングルームに呼び出された。
舞織「突然呼び出してしまってごめんなさいね」
『私は別に構いません。今から何をするんですか？』
私の今の格好は、運動のしやすいジャージスタイルだ。
日吉「本部の図書館に用があって行ってたんだが、図書館の奥でこんな物を見つけてな」
そう言って差し出されたのは、古文書のようにボロボロの本だった。
日吉「かなり年季が入っているが、俺が読める限り読んだところ、審神者の霊力について書かれていた」
舞織「私たち審神者の霊力って基本、刀剣たちの緊急手入れで使うでしょ？ けれどこの本にはそれだけじゃなくて、普通の結界とは違って、護身用の結界が張れるって書いてあるのよ！ 今まで私たちが使ってきた普通の結界は本丸を守るのみだったのだけれど、護身用はその名の通り、身の危険を感じた時に使えるの！」
嬉しそうにはしゃぐ舞織さん。
まるで幼い子供を見ているようだった。
舞織さんにも、こんな一面があったんだ……。
『でも、どうして私なんですか？ 舞織さんでも充分なんじゃ……』
舞織「私は霊力の質は高いのだけれど、量があまり多くないの。これはかなり体力も消費するらしいし、質が高く量も多い審神者じゃないと身体がもたないらしいのよ」
成功すればかなり有利な力になるが、その対価として心身共に大きく削られていく。
挑戦するかしないか、悩ましい二択だ。
舞織「まだ成功者は誰も居ないみたいなの。勿論口外するつもりは無いのだけれど、これが成功したらAちゃんは初めての成功者よ！」
『初めての、成功者……』
「初めて」「成功者」。
その言葉を聞いて、胸が高鳴った。
過去からまだ離れられていないのだろうか。
これが出来れば周りの審神者からも認められるという高揚感に浸り、抜け出せないでいる。
『やります！ 私、頑張ります！』
悩んだ末、嬉々とした想いを胸に秘めて承諾した。
日吉「本丸内で練習すると危険だから、次回以降練習する時は此処でやれよ」
『はい！ よろしくお願いします！』
一番になりたいという私欲がそっと、顔を覗かせていた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 661人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
凛音 - あと、最後まで物語を書く人があまりいなかったので最後まで書いてくれてとてもうれしいです！最後まで物語を読み終えた達成感がとても感じられました！ (2月12日 21時) (
レス) @page50 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
凛音 - 最初から最後まで読ませていただきました。今まで私が見てきた復讐系の作品の中で一番好きな作品です！そして復讐系はここ最近全然見ていなかったんですけど久しぶりに見た作品がこの作品でよかったと思いました！復讐系のでこの作品をこえれるのは無いなと思いました。 (2月12日 21時) (レス) @page50 id: 0943923905 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください！ (2021年9月6日 4時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
ショートケーキの赤いヤツ - 復讐系は読むことが少なかったんですが、とても面白いです。夢主ちゃんのために極までいく乱・・・素敵でした！更新楽しみに待ってます！ (2021年8月10日 12時) (レス) id: 4120331ea8 (このIDを非表示/違反報告)
華音(プロフ) - 初めまして（＾ν＾）刀剣乱舞大好きで初めの『私はあんな姉〜』から全て最新話まで読ませて頂きました♪とても面白いです(*^^*)復讐に関しては思い付いたらコメントしますね☆それでは次のお話を楽しみにしております(*≧∀≦*) (2021年1月25日 12時) (レス) id: 85eea2d6ee (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まじゅっちゃん | 作成日時：2019年11月30日 16時
