消えた主 〜一期side〜 ページ5
「土砂降りですな……」
空に広がる黒雲を見上げ、溜息を一つついて鶴丸殿と洗濯物を畳む。
鶴丸「主と乱のお帰りか？」
玄関の扉が開く音がしたので、主殿と乱が帰って来たのだろう。
「私が出迎えて来ます。鶴丸殿は洗濯物を畳んでおいて下され」
この部屋は玄関に一番近いので、誰かが帰って来ても一番に出迎えられる。
障子を開け玄関へ向かうと、乱がずぶ濡れで傷だらけなのに加え、半泣き状態のまま突っ立っていた。
「み、乱！？ そんなに傷だらけで一体何が……！？」
乱「い、いち兄！ ボク、ボク……！」
私と目が合うと、涙で顔をぐしゃぐしゃにしてパーカーの袖を掴んで嗚咽を漏らす乱。
「乱、落ち着いて話してごらん」
乱を落ち着かせる為、乱の両手を優しく握り、同じ目線になるようにしゃがんで話してくれるのを待つ。
乱「主、さんとお出掛けしてたん、だけど、遡行軍、が現れて主さんが危なかったから、近くの林、に逃げてて、でも、遡行軍が追い、かけて来て、戦っ、てたら、主さんが言霊を使って、ボクを本丸に、帰還させて、主さんが一人、で、最後の遡行軍を倒して、たんだけど、主さん、誰かに殴ら、れて、倒れて、連れて行か、れた……ボク、主さんを、守れなかった……」
一語一句丁寧に、必死に伝えてくる乱。
「乱、よく主殿を守ろうと戦ったね。部屋に戻っていなさい」
主殿が拐われたことに怒りと殺意が込み上げてきたが、無理やり押し殺して作り笑顔を浮かべる。
乱「……うん」
乱が部屋に向かってしばらくすると、鶴丸殿が障子から顔を覗かせていた。
鶴丸「一期、そんなに怒ってどうしたんだ？」
「鶴丸殿、みなさんを大広間に集めてもらえますかな？ 主殿が……主殿が何者かによって拐われました」
爪が食い込む程拳を握り締め、鶴丸殿に頼みをする。
鶴丸「……こんな驚きは必要なかったんだがなぁ……！」
怒りを露わにしたまま、他の刀剣を大広間に集める為、部屋を出て行った鶴丸殿。
一刻も早く主殿を助けなければ……！
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まじゅっちゃん(プロフ) - ふじもんさん» ギャーギャーピーピーうるせぇなってことですよ！面白いなって思って使ってみました！（笑） (2018年11月18日 17時) (
レス) id: c4baafbcb4 (このIDを非表示/違反報告)
ふじもん(プロフ) - 待ってギャーピーって何笑ギャーギャーは分かるけどギャーピーって笑 (2018年11月17日 21時) (レス) id: 72a2d2ef64 (このIDを非表示/違反報告)
まじゅっちゃん - 豆王さん» 続編作りましたよ!是非ご覧ください! (2018年8月11日 22時) (レス) id: c4baafbcb4 (このIDを非表示/違反報告)
豆王 - うおっ！続編ですな！お待ちしておりますぞ！ (2018年8月11日 17時) (レス) id: 2f9ad457d5 (このIDを非表示/違反報告)
まじゅっちゃん - 薄桜鬼☆ハルハルさん» コメントありがとうございます!良い作品と褒めていただき光栄です！今後も心に響く作品になるようにより一層頑張ります! (2018年8月7日 17時) (レス) id: c4baafbcb4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：まじゅっちゃん x他1人 | 作成日時：2018年4月21日 0時
