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その向こうではボール投げのコツを掴んだらしいAが
山田の気も知らず嬉しそうに笑っているのが見えた。
「やれやれ…笑」
ほんと山田って恋には不器用だよな。
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―Aside―
ス「そろそろ練習を再開しまーす!」
スタッフさんの声に
みんながまた定位置に集まってくる。
「もうコツ掴んだから任せて!」
前に並んだ涼介にそう言うと、
涼介「うん、頑張ろう」
とどこか様子がおかしい。
「涼介、疲れた?」
後ろから顔を覗き込んでみる。
どこか体調が悪いというわけではなさそうだけど…
涼介「ううん、大丈夫」
そう言って頭をわしゃわしゃと撫でられる。
あたしが頭の上にはてなマークを浮かべていると、
後ろの圭人にツンツンと肩をつつかれた。
圭人「やまちゃん、Aが他の男の人に触られてるの見て
妬いちゃってるだけだから、気にしなくて大丈夫だよ」
と耳元で圭人がこそっと教えてくれた。
あーなるほど(笑)
そのあともひたすらに練習を重ねる。
だけど何度やっても成功にはたどり着けない。
.
練習を始めて2時間ぐらい経った頃。
もうすでに50回以上はチャレンジしている。
それでもめげずに挑めるのは、
一緒に頑張れる“仲間”がいるから。
そして56回目のチャレンジ。
有岡「いくぞっ!」
JUMP「「おー!」」
いつの間にか始まっていた大ちゃんによる掛け声に
みんなもやる気を高める。
そして走り出した大ちゃんの後に続いて、
みんなが一列になって走り出す。
いのちゃんのパスもうまくいき、
あたしのキャッチもパスも成功した。
そして
JUMP「「7…8…9…」
ダンっ!
JUMP「「おおー!!」」
やっと。やっと成功した。
JUMP「「いえーい!!」」
みんなで輪になって喜び合う。
その後も何度かチャレンジをする。
コツを掴んだあたしたちはどんどん成功を重ねる。
ここで今日の練習は終わり、
みんな満足顔でシャワー室に向かっていった。
.
.
だけどこの時のあたしたちはまだ知らなかった。
本番、あんな地獄を見ることになろうとは。
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子猫(プロフ) - もちろん読んでますよ!楽しみにしてます!! (2018年6月15日 21時) (レス) id: 8b4fae9aa5 (このIDを非表示/違反報告)
葉月 - 更新ありがとうございます!これからも頑張ってください! (2018年6月10日 1時) (レス) id: dca81bc790 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーず(プロフ) - 更新頑張ってください!待っています! (2018年3月18日 23時) (レス) id: 1309505e8f (このIDを非表示/違反報告)
葉月 - 更新待っていました(*^▽^*)頑張ってください(#^.^#) (2018年3月5日 22時) (レス) id: dca81bc790 (このIDを非表示/違反報告)
いの丸 - 最新話読みました!また更新する日が増えるというのを知りとても嬉しいです!お忙しいと思いますが、応援してます! (2018年3月1日 21時) (レス) id: 3751684d50 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みほ.。 | 作成日時:2017年8月20日 18時