JUMPのかぐや姫..。*-18-

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『本当に涼介には感謝してもしきれないよ。



毎年言ってるけど、この恩を絶対に返すから、


これからも私の隣にいてほしいな。




なんてわがまま言ってもいいかな。』






何言ってんだよ、そんなのわがままじゃねえし、



当たり前だろ。






ポロとこぼれた俺の涙が



「わがまま」の上に落ちて字をにじませていく。






そんなことない、とかき消すように。







『最後に。涼介の一年に幸ありますように。



生まれてきてくれてありがとう。





私と出会ってくれてありがとう。


大好きだよ。





2016.05.09 A』








「あー…ほんとに…」








手紙を閉じて、鼻をすすった。







手紙を大事にしまって、



そのままごろんと体を倒し仰向けになる。








その体勢で、今度は涙が目の横を流れていく。








本当に22歳の一年はいろいろあった。









あの事故の時は本当に辛くてキツくて。






だけどAは絶対に、



自分が辛いんだと訴えることはなく






記憶を失ったままでも



俺の心配をしてくれていた。







本当、どこまでいい女なんだよ…









そんな強い彼女に数年前の俺は、





好きだなんて伝えていいのかと



悩んでいたけど、今は胸を張って言える。








Aは俺の大切な人だし、



何があっても守り続けるって。







これから先もずっとAを愛し続けるって。







そう胸に誓って、



俺はそのまま眠りについた。







その日はとてもいい夢を見た。








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