JUMPのかぐや姫.｡*-10-

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すると会場が暗くなり、舞台が始まった。









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いざ始まると息をする暇もないくらいに、



引き込まれる演技、演出。








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"アイドル" 伊野尾慧ではなく、




"役者" としての彼の顔がそこにはあった。








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隣をふと見ると、さっきまでの穏やかな顔が一変。




真剣な顔つきで舞台を見る3人。








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内容も、震災のことという、



考えさせられるもので、様々なことを胸に抱いた。








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あっという間に終盤に差し掛かり、




いのちゃんの泣きの演技。









いのちゃんが泣くというのは、


めったにない事だし、






演技力の高さに、ますます話に引きこまれ、



気づいたら涙を流していた。








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涙を拭おうと思い、



ハンカチを探すけど会場の暗さで見つからない。








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そのとき、









涼介「A」









涼介に名前を呼ばれて見ると、



あたしにハンカチを渡してくれた。








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"ありがとう"








口パクでそう伝え、



涙を拭いてまた前に視線を移す。








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舞台は終わり、カーテンコール。




スタンディングオベーション。








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あたしは気持ちを込め、精一杯に拍手を送った。





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舞台上には、やり切った顔のいのちゃんがいた。









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光「やー、想像以上だった」







「あれは、涙腺やられちゃう」








侑李「A、泣いてた？」








「めっちゃ、泣きました」








涼介「泣いてたね」








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光「JUMPにいる時も、



あれくらい真面目になればいいのに」








侑李「でもいのちゃんから、



テキトーキャラはとっちゃダメだよ笑」








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いのちゃんの楽屋に4人で向かい、中に入ると。








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「え、ちょっと…！」







着替え中だった。








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慧「きゃー、Aちゃんのエッ チ〜」







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すぐさま、涼介があたしを自分の方に引き寄せ、



あたしの目を手で覆った。








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涼介「うるせ。いいから、早く着替えろ」





しばらくして、涼介の手が目から離れた。








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