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◇1062 ページ12







伊野尾「Aはそうやって隠すのが上手くなっちゃったから、


今更変えられないのかもしれない。それでもな、」





今まで俯いて聞いていたけど、


いのちゃんの声が近くなった気がして、



つられるように上を向く。





怒っているわけでも、叱られているわけでもない。







伊野尾「俺らは心配なんだよ。」








それでも、なんの迷いもなく告げられるその言葉に、


私は胸の奥が痛くなった。





裕翔「うん、そう。そこを真っ直ぐ行ったところに___」





隣で裕翔が誰かに電話をしているのが見える。



おそらく涼介だろう。





心配をかけてしまった。





「私、間違ってたのかな…?」






ポツリとこぼれた疑問を


いのちゃんが「ん?」と優しく拾う。





伊野尾「んー間違ってるとは思わないよ。



実際、Aのそういう細かな気遣いに

俺たちは何度も救われてきたし」





「そんなことはないと思うけど…」





伊野尾「ある。まあだから、そのAの優しさに


甘えすぎてきた俺らのわがままなのかもしれないけど、

それでも心配なんだよ。



だから、Aはもっと自分を大切にしな。」





目の奥が熱くなる。


ダメだ、泣いたらダメ。




せっかくの楽しい雰囲気を壊したくない。





そんな私の気持ちを察してか、


ふっと笑ったいのちゃんが私の手にしているそれを指差す。






伊野尾「ほら、早く食え。もう溶かすなよ。


それともアーンしてやろうか?」





「結構です!」





かろうじて溢れなかった涙が笑って答えるのと同時に、


少しこぼれたけれど、私は気づかないふりをしてかき氷を口にした。





.





しばらくして。





涼介「A!」





血相を変えた涼介が大慌てで走ってくるやいなや、


私をガバッと抱きしめた。





涼介「ごめん!」




「なんで涼介が謝るの。」




涼介「裕翔から、Aがナンパされたって聞いて、


俺が一人にしたせいだって」





「違うよ。私が自分から一人で買いに行ったからだよ」




伊野尾「はいはい、お二人さん。


ここは家じゃないんだよ。場所を変えようね〜」






屋台前のこのスペースは人目が多い。





それにいち早く気づいたいのちゃんが、


私たちをまとめてテントの方へと引き連れる。






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ありちゃん(プロフ) - 久しぶりに更新してくれて嬉しいです!わたしも完結寂しい、、、paradeのメイキング期待したいです、、、!涼介にもっと嫉妬して欲しい(照) (2020年6月14日 15時) (レス) id: 7f4e14822e (このIDを非表示/違反報告)
miko - I love you (2020年5月6日 15時) (レス) id: e521ced911 (このIDを非表示/違反報告)
いちご(プロフ) - 完結してしまうなんて残念です。paradeのツアーの様子とかも書いて欲しいです♪どんな形であっても、最後まで応援します!! (2020年1月25日 13時) (レス) id: 6ffe3ba49e (このIDを非表示/違反報告)
モリノ ツバキ(プロフ) - 完結してしまうんですか?とても面白いのでもうすぐ終わってしまうと思うと残念です。かぐや姫ロスにならないか今から心配です! (2019年12月16日 0時) (レス) id: 922f4f71bf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みほ.。 | 作成日時:2019年12月15日 16時

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