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―涼介side―
シャワーを手短に済ませ、浴室から出る。
A、ちゃんと寝てるといいんだけど。
濡れた髪をタオルで乾かしながら
ベッドルームに向かうと、
パジャマから白い脚をさらした彼女が
ベッドの上で横たわっていた。
なんか…倒れるように寝た感じだな。
「もう、布団を被らないと風邪引くって」
そう呟いても、彼女からは穏やかな寝息が返ってくるだけ。
そんな彼女に手を伸ばして抱き上げ、
ちゃんと寝かせて布団をかけてあげる。
髪はちゃんと乾かしたんだな。
スルと髪を撫でた俺の手に擦り寄ってくる彼女。
こういうところがほんと。
「おやすみ」
返事は返ってこない彼女に口づけを落とし、
俺も隣のベッドに入る。
すっと眠りに落ち、
その日はとてもいい夢を見た。
.
次の日の朝。
ん…なんかベッドが狭い。
焦点の合わない目をゆっくり慣らしていくと。
「え…」
なんでAが俺のベッドにいるの?
昨日向かいのベッドに寝かせたはずの彼女が
俺の腕の中で丸まって寝ていた。
布団をあげたせいか寒さを感じたのか、
スリ…と俺の方に寄ってくる。
「Aちゃーん、おはよう。」
このまま可愛い寝顔を見つめていたいんだけど、
そろそろ起きる時間だし、何よりこの状態の真相を知りたい。
A「ん…涼介…おはよう」
涼介「ねえ、なんで俺のベッドにいるの?」
少しずつ頭も起きてきたAだけど、
寒いのは変わらないのか更に体を俺に寄せてくる。
「昨日涼介がお風呂から上がってきたら
一緒に寝ようと思ってたんだけど、私先に寝ちゃってて」
涼介「なんで一緒に寝ようと思ってたの?」
「だって涼介、最近眠りが浅いって言ってたから」
そういえば、そんなことボソッと呟いた気が。
聞いてたのか…
「私と一緒に寝たらぐっすり寝られるかなと思って」
ほんと。Aのこういうところが
___大好きだな。
「でも私の方が安心してぐっすり寝ちゃったよ」
そう言って笑った彼女が俺に腕を回してくる。
ちょっと、この可愛いすぎる人をどうにかしてくれ…
本当はそろそろ起きる時間だけど。
まあもうちょっとこのままでいっか。
幸せすぎる朝を噛みしめるように、
俺は腕の中の彼女を抱きしめ直してまた目を閉じた。
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みほ.。(プロフ) - (名前)ゆいさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!これからも楽しみにしていただけたら、嬉しいです(^^) (2019年2月23日 12時) (レス) id: bda4ffcd81 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ゆい(プロフ) - 占ツクの中でこのお話が1番好きです!みほさんの更新これからも楽しみにしています! (2019年1月27日 20時) (レス) id: 36417b0f2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みほ.。 | 作成日時:2019年1月27日 17時