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◇953 -カインとアベル クランクアップ- ページ3







過ごしやすかった秋も終わり、


本格的な寒さを肌に感じ出した頃。




ス「最後のシーンに入りまーす」





今日はカインドアベル、オールアップの日。



最後のシーンを撮影するために

スタッフさんが準備にかかる。





ス「準備に時間がかかるので30分休憩入れます」





スタッフさんの声に


どう時間を潰そうかと考えを巡らせていると






涼介「A」






後ろから涼介に声を掛けられ振り向く。






涼介「ちょっと散歩しない?」






涼介のその提案に私は笑顔で頷いた。






.








涼介「寒くない?大丈夫?」



「うん、大丈夫だよ」






12月の夜。少し肌寒くもあるけど、


こうして涼介といるとなぜだかポカポカしてくる。





もうすぐやってくるクリスマスに向けて


彩られたイルミネーションの光に胸が高鳴る。





こんなデートスポットを涼介と歩いていると、


本当にデートをしている気分になってくる。






涼介「Aは知ってたの?」




「何を?」




涼介「こんな結末になること」






ストーリーが進むにつれ、私が演じたひかりの


優に対する想いは膨らんでいく。





その一方で優は兄・隆一の恋人、


梓さんへの想いをぶつけていく。





隆一との関係に悩み、


優からの好意に揺れる梓。






しかし、梓と隆一は壁を乗り越え、


再び強く結ばれる。






そして不祥事を起こした優は逮捕される。






優が変わってしまっても、


ひかりだけは変わらず優を想い続けていた。







「うん、監督から聞いてたから。


だから最後まで優のことを想い続けてほしいって」






優「想いが届かないひかりの表情が本当に切なくて、


俺まで辛くなっちゃったもん。いい演技してたよ」







「ありがとう。でも涼介こそ、



ひかりの想いなんて一切目も向けず、


ひたすらに梓さんを想ってたじゃん」





涼介「俺じゃなくて、優な」





「ひかりがどんなに想ってたかも知らないで」





涼介「ごめんって。なに、妬いてんの?」





「妬いてませんー。


だって、結果こうして結ばれるでしょ?」






涼介「でももし、優と梓が結ばれて


このあとキスシーンやることになってたら?」




「それは…ちょっとだけ妬きます…」





私の言葉に微笑んだ涼介が人差し指で私の頬をつつく。





涼介「ふふ、かわいい」





冷えた頬に涼介の温かい指が心地いいけど、


わざと頬を膨らませた。






◇954→←◇952



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みほ.。(プロフ) - (名前)ゆいさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!これからも楽しみにしていただけたら、嬉しいです(^^) (2019年2月23日 12時) (レス) id: bda4ffcd81 (このIDを非表示/違反報告)
(名前)ゆい(プロフ) - 占ツクの中でこのお話が1番好きです!みほさんの更新これからも楽しみにしています! (2019年1月27日 20時) (レス) id: 36417b0f2f (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みほ.。 | 作成日時:2019年1月27日 17時

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