第三十一話 ページ31
街は私が想像していたよりも
遥かに賑やかで
活気に満ち溢れていた。
もちろん遊郭も活気に満ちていたけど
それとはまったく雰囲気が違っていた。
見るものすべてが新鮮で
私は一つ一つに目を輝かせていた。
「気に入ったものはありますか?」
雑貨屋で小物を見ていると
後ろから裕一郎さんが声をかけた。
私が見ていたのは
綺麗な装飾がついたかんざしだった。
淡い桃色のかんざしで
これなら茜にもらったかんざしと
一緒につけたらかわいいかも。
残念ながらお金を持ち合わせてなくて
買うことはできないんだけど。
・
「おじさん、このかんざし包んでもらえる?」
私がそのかんざしを見つめていると
裕一郎さんがそれを指さして
お店の人に声をかけた。
「え、裕一郎さん!?
私お金を持ってません」
驚く私に裕一郎さんは
いつも通りの笑顔を浮かべる。
「はい。知ってます。
俺があなたにあげたいと思ったから買うんです。
受け取ってもらえますよね?」
顔を隠していてもわかるほど
素敵な微笑みを向けられて
断れる女の子はたぶんこの街にはいないだろう。
「はい。
ありがとうございます」
お店の人はかんざしを
とても綺麗な和紙に包んでくれた。
私はそれを大事に手提げに入れた。
・
・
「次はどこに行きましょうか」
裕一郎さんは私が興味を持ったところ
すべてに連れて行ってくれた。
238人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Ritu(プロフ) - flowerさん» 私も大好きなんです!お仲間さんだ! (2017年9月28日 23時) (レス) id: 34e9386414 (このIDを非表示/違反報告)
flower(プロフ) - Rituさん» ありがとうございます!SolidS大好きです(*´ω`*)ほぼ毎日きいてますよ! (2017年9月28日 18時) (レス) id: 1b5420c9a1 (このIDを非表示/違反報告)
Ritu(プロフ) - めっちゃ面白いです!あとあんま関係ないんですけどSolidS好きだったりしますか…? (2017年9月26日 21時) (レス) id: 34e9386414 (このIDを非表示/違反報告)
flower(プロフ) - フルパら@桃林檎さん» ありがとうございます!学校が始まってペースが落ちるかも知れませんがよろしくおねがいします!! (2017年9月14日 20時) (レス) id: 1b5420c9a1 (このIDを非表示/違反報告)
フルパら@桃林檎(プロフ) - もうっ、面白すぎてっ、続きが楽しみすぎるんですーーーーーーーーーーーっっ!!!!! (2017年9月13日 19時) (レス) id: 9ad6441d61 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:flower | 作成日時:2017年8月15日 9時