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第三十話 ページ30

卒業式までの時間は
あっという間だった。


自分の卒業式でもないのに
A先輩の名前が呼ばれた瞬間
自分のことのように涙が出そうになる。



それを必死にこらえて
高校で見る先輩の最後の姿を目に焼き付ける。




他の先輩が髪の毛を巻いたり
カラーリングをしたりしている中
A先輩はいつも通りの姿で
それが先輩らしくて
より一層綺麗に見えた。




三年生の退場が始まって
俺の脇を通るA先輩と目が合う。



この高校でA先輩と会えるのも
今日で最後。



その実感が急に押し寄せてきて
胸が押しつぶされそうに苦しくなる。














自分のクラスでのホームルームが終わると
俺は誰よりも早く教室を飛び出した。



A先輩と入れ違いになってしまわないように。




三年生の教室がある階に行くと
まだホームルームは終わっていなかった。



壁にもたれてしばらく待っていると
教室がざわざわしだして
廊下に3年の先輩たちが出てくる。





皆写真を撮ったりして
別れを惜しんでいるようだった。

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九条流れ星(プロフ) - あ…あれ??目から水が……… (2017年11月21日 3時) (レス) id: 143cb6c883 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうりんご - 完結おめでとうございます!ずっと見させていただきました!江口さんの小説からのファンでして(笑)次回作も楽しみにしています!! (2017年8月9日 19時) (レス) id: 5239b7b4cc (このIDを非表示/違反報告)
咲姫(プロフ) - めちゃくちゃおもしろかったです!完結するのは少し寂しいですが、ラストとっても感動しました!!これからも頑張ってくださいね♪ (2017年8月8日 19時) (レス) id: b23edac3bd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:flower | 作成日時:2017年7月4日 16時

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