検索窓
今日:5 hit、昨日:21 hit、合計:59,817 hit

第二十三話 ページ23

高橋先輩に一目ぼれして
アタックし始めてからおよそ半年。


テスト期間も終わって
皆どこか浮足立っている。


それはきっと冬休みの前ってのもあるけど
一番の理由はクリスマス。



高校に入って初めてのクリスマスを
どうやって過ごすかで
みんな盛り上がっている。



もちろん俺もそわそわしていて
どうやって先輩を誘おうか
考えを巡らせていた。



考えても考えても
答えは出なくて
うじうじ悩むのもらしくないから
いつも通り直球で挑むことにした。












昼休みになって
鞄に本を詰め込んで図書室へ向かう。



カウンターを見ると高橋先輩がいて
また来たとでもいうような顔を向けた。



いつものように本を選んで
いつものようにカウンターに向かうけど
俺の心臓はいつも以上に激しく拍動していた。





「今日はいつもより少なめだね」



俺が手にした二冊の本を見て
先輩が言った。



そんな何気ないことでうれしくなる。



「先輩、25日俺とデートしてくれませんか?」


「もうすぐ入試だから、無理」



そっけなくされるのはいつものことで
こんなことでめげてられない。



「夜にちょっと会うだけでも
ダメですか?」



俺の精一杯の知識で
カウンター越しに上目遣いで先輩を見つめる。



困った顔で俺を見て
何も言わない先輩の手から本を受け取る。



「夜の八時に駅前の公園で待ってますから」



言い逃げするようにそう言って
俺は図書室を後にした。

第二十四話→←第二十二話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (89 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
151人がお気に入り
設定タグ:斉藤壮馬 , 声優 , flower
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

九条流れ星(プロフ) - あ…あれ??目から水が……… (2017年11月21日 3時) (レス) id: 143cb6c883 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうりんご - 完結おめでとうございます!ずっと見させていただきました!江口さんの小説からのファンでして(笑)次回作も楽しみにしています!! (2017年8月9日 19時) (レス) id: 5239b7b4cc (このIDを非表示/違反報告)
咲姫(プロフ) - めちゃくちゃおもしろかったです!完結するのは少し寂しいですが、ラストとっても感動しました!!これからも頑張ってくださいね♪ (2017年8月8日 19時) (レス) id: b23edac3bd (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:flower | 作成日時:2017年7月4日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。