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ドアの前で中の話を聞いていた。
周りには全員いる。
きっと…
あの日のことだ…
これから、ここにいる皆に知られることになるだろう…。
聞こえてくる話し声に…
周囲の空気が凍り始めるのを感じる…
翔太君の告白を聞き終えて…
私は、怒りよりも、やっとあの日自分に何が起きたか知ることができたことに安堵していた。
ドアノブに手をかけた時、手の上に、誰かの手が重なった。
顔を上げると、啓司君の心配そうな顔。
数秒無言で目を合わせた後、私が大丈夫だよと頷くと重なった啓司君の手が離れた。
中に入ると、私に集まる視線。
「A……」
狼狽えたように紗香叔母さんがこっちに近づいてくるより先に…
私は土下座している佐藤君の前に立った。
目の前の女物の靴に反応して顔を上げた佐藤君。
その……胸ぐらを掴んで立ち上がらせて…
バキっ！
グーで思いっきり殴った後…
……唖然としている工藤君の前に仁王立ちになって、同じように思いっきり殴った。
ーーーーーーーーーーーーーーー
臣side
２人を殴った後、仙崎さんは俺達の方へ向き直した。
A「ありがとうございました。これで、解決です。」
HIRO「…いいのか？警察に突き出すこともできる。」
HIROさんの言葉に、青ざめた２人。
A「いいんです。ただし、同じことをやったら絶対に許さない。もう、2度と私の前に現れないで。出て行って下さい。」
仙崎さんは２人に向かって、ドアの方を指差した。
佐藤じゃない方の男は慌てて出て行って……佐藤は仙崎さんの前で…深々とお辞儀をした後…「……好きでした。すみませんでした。」そう行って項垂れて出て行った。
ドアが閉まった瞬間…
「A！！！」
「仙崎さん！！！」
力が抜けたように仙崎さんは倒れた。
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作者名：まる
| 作成日時：2018年5月13日 0時
