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臣side
『A』
そのトークルームを…何度も躊躇した指先が押して…
映し出された画面に、頭が真っ白になった。
彼女から翔平さんに向けたメッセージ。
去年も、一昨年も、同じ日に一度だけ、彼女は天国の翔平さんにLINEをしていた。
一昨年のメッセージは…
『2人で仲良くしてる?親子喧嘩してない?…会いたいよ、翔平。』
昨年のメッセージは…
『今でも、変わらず貴方を愛しています。』
そして…
…さっき入ったメッセージは
『翔平、私、貴方と同じくらい好きな人ができました。ごめんね。』
画面を見つめたまま、動けずにいた時…
バタバタと、階段を駆け上がってくる足音。
彼女が…メッセージの既読を確認してしまったと気付いた時には…
部屋のドアが開いて…
真っ赤な顔の彼女が立っていた。
「…わ…私…いつもの…いつもの癖で間違えて…臣君に貸してるの忘れてて…っ」
パニックになってる彼女を…
ベットから駆け下りて、一気に抱きしめた。
「…もう、いい。話さなくていい。
…俺も
…同じ気持ちだから。」
彼女の頰を両手で挟んでそう言うと…
彼女の瞳から一気に涙が溢れ出て…
俺は…
彼女の唇に、自分の唇を重ねた。
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◎まる◎(プロフ) - nonmamaさん» いつも温かいコメントありがとうございます(*^_^*)最後まで読んで頂いた後も、気持ちが少しでも満たされてもらえたなら、こんなに嬉しいことはありません(≧∀≦)今後もよろしくお願いします! (2020年6月28日 12時) (レス) id: e0679ffe27 (このIDを非表示/違反報告)
nonmama(プロフ) - なんていじらしくてなんて切ない2人の関係。◎まる◎さんワールドにどっぷり浸らせていただけて、久しぶりに満たされた気持ちになりました(^^)このあとの展開も楽しみに、ドキドキワクワクしながら読ませていただきます。 (2020年6月28日 12時) (レス) id: 7c869ac398 (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - maikoさん» ありがたいです(ToT)光栄です(ToT)もう、短編でもなんでもない長さになって…読んでくださりありがとうございます! (2020年6月28日 11時) (レス) id: e0679ffe27 (このIDを非表示/違反報告)
maiko(プロフ) - やっぱり◎まる◎さんの作品好きだなぁ(//∇//)今回の短編集は、読んでて涙が出て場面が多々ありました(T-T) (2020年6月28日 11時) (レス) id: 482d77febb (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - seiraさん» 眠れましたか笑!?後編もよろしくお願いしますね! (2020年6月28日 6時) (レス) id: e0679ffe27 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:◎まる◎ | 作成日時:2020年6月27日 14時