Sweet four seasons〜9 完結

419 ページ19

3 weeks later






…







ベットの中から見える窓の外は…







空しか見えないけれど…






今日は朝からずっと雪が降っていた。








こんな日は…









…1人でいるのがちょっぴり寂しくて…







お気に入りの箱に入ってる…







皆が書いてくれた感想カードを見て…







…きっと皆も変わらず頑張ってるから…私も頑張らなくちゃ…








萎えてしまいそうな心を奮い立たせる。







『A、今日の体調は？』

点滴を替えに来た看護師に…





『とーっても良い感じ！これなら年越しも帰れたのにー。』

わざと膨れっ面を作って英語で答える。





『あはは！仕方ないわね、31日の朝に熱出しちゃうんだもの。そう言えば、さっき冬夜を見たわよ？もうそろそろ来るんじゃないかしら？』




そう言った彼女の笑顔は…医療用のブルーのガウンにキャップを付けて…マスクをしてるから笑顔が目元しか見えない。





『…今日は、直接会える？』

答えは分かっているくせにした質問に、彼女は目元を少し困らせて…








『…今日は…カーテン越しね。直接会うのは次のチャンス！』




そう言って、励ますようにガッツポーズを私に見せると、透明のカーテンから出て行った。






…しばらくして




さっきのナースと同じようにガウンとキャップ、マスク姿の冬夜が入ってくる。




彼が座るのは、透明のカーテンの向こう側の椅子。





「…残念。今日はカーテン解除にならなかった。」


「…気にするな。次は全開でカーテン開けてやろうぜ。」


「そうだね！次回は今日の分まで全開だ！」


冬夜の励ましに笑って答えると…



「出張先でお前に似合いそうな帽子見つけたら買って来た。冬は帽子の種類も増えるからすげー迷ったけど、迷ったやつ全部買ってきた。」


「力あるぅー。」


「任せとけ。」


「…それ…全部被り終える頃には…元に戻ってるかな？」


笑い合った後…


…私は被っている帽子をするりと取った。


ぎこちない私の笑顔に、冬夜は優しく微笑んだ。




「…そんな顔するな…。治療が終わればまたすぐに髪は伸びる。お前が1番分かってるだろ？」

420→←418

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す