King and Queen

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臣side




「登坂、酔ってる？」



「なんで？」



「いや、やけに素直だから。」



「いや、俺、普段はこんなんだから。お前が喧嘩ふっかけてくるからあーなるだけで。」



「はあ？喧嘩ふっかけてくるのは登坂でしょ？」




…あー、またこのパターン？




ため息をつきそうになった時…




「借りなんかじゃないよ。思ったことそのまま言っただけだから。過去のあんたは知らないけど、今のあんたは女取っ替え引っ替えするようには見えなかったし、私も、いくらカモフラージュとは言え、そんな男に協力しない。」




前を歩いていた彼女がこっちを振り返りながらそう言った。





「…え？」

驚いて、ぽかんと彼女を見つめると…






いたずらな笑みを浮かべた彼女は…






「まー、あんたが、どうしても借りにしたいって言うならしてやっても良いけど？」






そう言って、また前を向いて歩き出す。







…









…









「…んじゃ……借りはなしで……カモフラージュ彼氏として、また飯連れてくわ。」







そう言って、小走りで前を歩く彼女に追いついて、隣に並んで歩いた。







「じゃあ…次はー…イタリアンか和食。」






「うちの女王様はグルメですね。」






「そうよ？ハイスペックな男しか、隣に並んで歩けないの。とりあえず、隣に歩けて良かったわね？登坂？」








「…はいはい。」

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