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臣side
俺と岩ちゃんは…
その場を静かに離れて自分の部屋へと入った。
…
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
AM1:00
眠れなくて一階へ。
冷蔵庫から水を出そうとして手をかけた時…
中庭の間接照明がつきっぱなしなことに気がついて…
消そうと壁に近付いた時…
彼女が中庭のベンチに1人座っていることに気がついた。
…
1人になりたいかもしれない…
そう迷ったのはほんの一瞬だけ。
1人で泣かせたくない、そう思って、ドアに手をかけた。
カラカラ…
引き戸の開く音に反応して、彼女が少しだけ顔をこっちに向けて…
ふわっと静かに笑った。
「…登坂…眠れないの?」
「…それは…Aでしょ?」
泣いていると思った彼女は、優しく微笑んだ。
「…今日、楽しかった。…ありがとね。」
「…うん。俺も楽しかった。…隣、いい?」
「…どうぞ?」
彼女が少し右側にずれる。
「…何があったか…聞いてもいい?」
俺の質問に、彼女は少しだけ俯くと…“ううん”と横に首を振った後に…
「大丈夫なの。心配しないで?」
散り落ちる桜の花びらの中で、綺麗に微笑んだ。
急に…
彼女が遠い存在に感じて…
俺は咄嗟的に、彼女の腕を掴んだ。
驚いたように俺を見つめるA。
「…どこにも…行かねーよな?」
俺の質問に、キョトンとした後…
「…ここしか行くとこありませんよ?また意地悪したら家出するけどね?」
いたずらっ子な顔で俺の顔を覗き込む彼女に愛おしさが増す。
「根に持ってんなー。」
「そうだよ?気をつけてね?」
「はい。」
「素直だ。」
クスクス笑う彼女に安堵しながら…
「そう言えば、健ちゃんは?」
ふと聞くと…
「私のベット占領してる。」
「まじ?Aどこで寝るの?」
「んー?そこのソファー?……きゃっ…登坂?」
俺に突然抱き上げられて、彼女は慌てて俺の首にしがみついた。
…
「…俺のベット貸す。」
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◎まる◎(プロフ) - mayukaさん» ◎まる◎もくっついたおでこから爆発すると思いますー(//∇//)いや、巻き込むからやめておこう…。今日からシーズン7に入ります。ゆっくりで良いのでお付き合いくださいね。 (2020年5月10日 6時) (レス) id: 3781d568eb (このIDを非表示/違反報告)
mayuka(プロフ) - 一歩進みましたね!主人公ちゃん。オオカミワンコもワンコオオカミもどちらもまたキュンキュンする仕草が多くて…私がされたら心臓もたないシチュエーションばかりー(〃ω〃)おでこコツンとか、正気でいられません笑 (2020年5月10日 6時) (レス) id: 646b85d38a (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - chiharuさん» ぎゃー(きゃーを越えた感激を表す)!お久しぶりですー(//∇//)なぎたんも元気でしょうか?少しでも、心の癒しになれるよう、頑張りますねo(^-^)o (2020年4月29日 13時) (レス) id: 3781d568eb (このIDを非表示/違反報告)
chiharu(プロフ) - お久しぶりです、もうあたしじゃないあたしだから嬉しくて…ん〜気になる〜でも無理なさらずにしてください!!!でも待ってます!!! (2020年4月29日 13時) (レス) id: c6dbe2d6b4 (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - 美憂さん» 美憂さん、いつもありがとうございます(≧∀≦)!少々お待ちをーo(^-^)o (2020年4月28日 21時) (レス) id: 3781d568eb (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:◎まる◎ | 作成日時:2020年4月3日 8時