Level S……5 (ページ27)

今日:3 hit、昨日:3 hit、合計:382,680 hit

227 ページ27

使い捨ての容器に3人分のおかずを詰めて、鮭でおにぎりを作って…出て行く2人を見送った。

私はお母さんか……。

わちゃわちゃしながら食べ終わったメンバーは「片付けは自分達でするぞ」と言う直己の一言でそれぞれ茶碗を洗ったり拭いたりしてる。

私は新聞を読んでいると…
コトッと置かれたコーヒー。

？

顔を上げると臣が微笑んでる。

「ご飯のお礼。めっちゃうまかった。」
そう言って頭をポンポンと撫でると戻って行く臣。

コーヒーを取る私の手は少し震えていた。

ーーーーーーーーーーーーーーーー
今日は事務所で会議があり、マネージャーが迎えに来た車に全員で乗り込む。

2週間後の予定に、音楽番組の生放送のライブが入っていた。

一曲歌うだけ…あとは会場内で他のゲストの歌を聴いていることになるけれど…

会場が大きいことと、観客として一般人も入るからリスクは大きかった。

移動の時間を利用して、会場内の見取り図を再度確認する。

様々な場合を想定して避難ルートのイメージをしていた。

その時

ふわっと、香水の匂いがしたのと同時に、私の顔のすぐ隣に直人の顔。
「…再来週のライブ会場の見取り図？」

あまりの近さに一瞬固まる。

直人「ん？どした？」

「…いや、近くて驚いた。」

直人「…そう？キスでもされるかと思った？」

いたずらな表情でこっちを見る直人に言葉を返せずにいたら

直人「…少しは意識してもらえてるのかな」

そう言いながら下がっていた私の髪をすっと私の耳にかけて…優しい微笑みのまま
「…飯、めっちゃうまかった。また作って？」

夜優…感情に蓋をしていないと…このメンバーのすることはいちいち心臓に良くないよ……。