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直人side
Aと翔威は勿論プールには入らず、パラソル付きのテーブルの下で椅子に腰掛けてPCで俺たちのSNSをチェックしたり、パニックルーム内にあるモニターチェックに行ったりしていた。
夕方になって、俺が頼んでいた材料を買い込んだマネージャーがやってきて「俺も忙しいんですよ!」とちょっと文句を言いながら荷物だけ置いてすぐに帰って行った。
「…そろそろ準備すっぞー!」
声をかけると、皆プールから上がって、食材班と火おこし班に分かれる。
A「直人、私も手伝う。」
いつもなら誘っても「私は結構です。」って言うAの方から手伝うと言われて、内心驚きつつ、平然を装って「じゃあ、一緒に野菜切ろうよ。」って答えた。
「バーベキュー好き?」
A「私より…夜優や透が大好きで、よくやった。結局準備するのは私と透で…夜優は飲む専門で……。」
言葉が途切れた理由がわかったから…
「詩音さんは…?何専門?」
俺が言葉を繋いだ。
ホッとしたような顔をして
「詩音は……私の隣でニコニコ見てる専門。」
そう言って、当時を思い出したように微笑んだ。
「…夜優と詩音さんの役割が一番得だね(笑)うちのメンバーだと、夜優が隆二で、詩音さんが臣かな。」
「あぁ、今もそんな感じ…。」
笑いながら、遠くで「隆二!乾杯まで待てや!」と健二郎に怒られながら、笑ってごまかして飲んでいる隆二と、魚貝担当のエリーの側で「これ美味そう!」ってにこにこしてる臣に視線を向けるA。
A「…皆といると…5年前の楽しかったことを思い出すの。」
視線は前を向いたまま。
「…それは…Aにとっては辛いこと…?それとも嬉しいこと…?」
「…皆と会う前は辛かった。…でも、今は、嬉しいと思う。詩音と過ごした時間を思い出して気持ちがあったかくなるの。それがすごく嬉しい。」
「…それ聞いて、俺も嬉しいよ。」
心の底からそう思った。
俺の言葉に…
Aは俺の顔を見て
「ありがとう。」
優しく微笑んだ。
その笑顔で、俺の気持ちもあったかくなれるんだよ?A?
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作者名:まる | 作成日時:2018年3月23日 13時