君を想う〜第1章…1

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…







「お！隆二！高嶺の花連れてんな！」

こっちを見て面白そうに笑ったのはHIROさん。








…全然楽しくないです、HIROさん…









…それに…高嶺の花って何？？






前を歩く今市さんは
「すごいでしょー？羨ましいでしょー？」
ってニコニコしてる。









…









…









「何か食べたいものありますか？」

今市さんに座るように案内されたのは会場の隅の目立たないテーブル。


「え？」


「え？いや、俺全然食べてなくってめっちゃくちゃ腹減ってて何か取ってくるけど…市野辺さんは？何食べたい？」


「…あの…私は先ほど満足するまで食べたので…。」


「本当？遠慮しちゃダメだよ？」


「…遠慮はしてません。」


「じゃあ飲み物は？何飲む？」








…








ってか、これ本気で帰れない感じ？









「…飲み物もいりません…」


我ながらとっても力のない声が出た時…









「無理に引き止めてごめんね？」


向かいの席から聞こえてきた言葉に顔を上げる。









まずった…。
私、一スタッフの立場で態度悪すぎ…。


「いえっ。すみません。」









…









怒っているかと思った今市さんさんは、困った笑顔で私を見て言った。









…









「ゆっくり話がしたいなって思ってたんだけど、ツアーで忙しくてなかなか話しかけられなくて。今がチャンスって思ったの。」

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