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岩side
突然笑い出した臣さんの視線の先には
声を殺しながら笑っている市野辺さんの姿。
その場にいた全員が…
勿論初めて見る市野辺さんの爆笑に…
…狐につままれたように不思議な顔をした後…
『よく分かんないけどこっちも何だか嬉しいし楽しい。』みたいな顔になった。
「…なーんだ!市野辺ちゃん、そんな笑えるんじゃん!!」
その気持ちを口に出して嬉しそうに笑ったのは、マネージャーたちの中でも1番長く担当してくれてる薫さん。
HIROさんと同じ歳でショートカットの一見クールビューティーな薫さんは実はとても気さくな面倒見の良いお姉さん。
「…市野辺……」
「…ちゃん?」
燈護さんと直人さんが薫さんの呼び方に驚いた顔を見せると
「何?今の笑顔は市野辺さんってより市野辺ちゃんって感じじゃない?」
文句ある?って顔をした薫さんは、同じくびっくり顔で固まっている市野辺さんに微笑んだ後、
「いいわよね?その方が親近感湧くじゃない?私が許可したんだから、今日から市野辺さんは市野辺ちゃんねー!ほら、皆、今日は良い日だよ、やっと市野辺ちゃんが少し自分を出してくれた日!打ち合わせ頑張っちゃお!」
仕切り直し、みたいに両手を叩いてHIROさんを嬉しそうに見た。
その視線を受け取ったHIROさんも嬉しそうに笑って
「そうだな、じゃあ、市野辺ちゃん、次の資料配ってもらえる?」
そう市野辺さんに声をかけて…
「……市野辺ちゃんの笑顔ですっかり皆の疲れが吹っ飛んだから、これで後半の会議もなんとかなりそうだな。」
そうニヤッと会議室全体を見渡した。
“うーわ、HIROさん、鬼。”
“市野辺ちゃんの笑顔を利用して最悪ー。”
“でも確かに疲れ吹っ飛んだ!”
“市野辺ちゃん、これから会議の中盤あたりで毎回笑顔くれない?”
“それ、セクハラです。市野辺ちゃん、録音して訴える準備!”
恥ずかしそうに資料を配布している市野辺さんに、スタッフ達が次々と声をかけ始めた。
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瑞穂(プロフ) - 久しぶりに、来てみたら、大好きなまるさんの作品に鍵がかかっていて、読めず残念です。どの作品も、大好きです。君想うは、鍵がかかっていなかったので、久しぶり読ませて頂きました!やはり素晴らしいです。また、読みに来ます! (2020年8月6日 1時) (レス) id: 800035175b (このIDを非表示/違反報告)
薫(プロフ) - ◎まる◎さん» 私は長編で描写を細かく書いたり話に深みを出せる作者様が羨ましいです♪嬉しいってお言葉ありがとうございます!お互い頑張りましょう(*´ω`*) (2019年5月20日 15時) (レス) id: 8892e5e17b (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - 薫さん» 私は短編できちんと話を完結できる書き手さんが羨ましいですー(≧∀≦)!作品拝見してドキドキしてますー(//∇//)今は長編執筆中なんですね!頑張って下さいね(^-^) (2019年5月19日 21時) (レス) id: da4fc601b2 (このIDを非表示/違反報告)
薫(プロフ) - ◎まる◎さん» 返信ありがとうございます!本当に面白いです。長いお話をかけるのも凄いなと思います!表現力ありありですよ!作者様の優しい気持ちになれる表現好きです。読んでくださるんですが!?拙すぎて恥ずかしいです(笑)更新頑張ってください! (2019年5月19日 20時) (レス) id: 8892e5e17b (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - _noさん» おはようございます(≧∀≦)一気読み…すごい!長い話だから大変でしたよね(>_<)書くたびに話が長くなっていく…。今後も頑張るのでよろしくお願いします! (2019年5月19日 4時) (レス) id: da4fc601b2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:◎まる◎ | 作成日時:2019年3月9日 13時