sweeper 9

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隆二side





強い爆風で倒れこむ。





砂ぼこりと、身体に走る鈍い痛み。






「皆大丈夫か！？」
直人さんの怒号。






「隆二、動けるか？」
俺を抱きおこす直己さん。






「咲苺！」
「…大丈夫…エリー怪我は？」
よろめきながら立ち上がる咲苺に駆け寄るエリー。





「臣ちゃん落ち着け！」
「A！！」


健ちゃんと岩ちゃんの叫び声がした方を見て…









「…嘘だろ……。」
絶望で…目の前が真っ暗になる感覚。









今の爆発で、折角開いたドアは再び閉ざされ…その前は…コンクリートの大きな塊で塞がれていた。





かろうじて、防弾ガラスごしに中に入った3人の姿が確認できる。






臣は…






臣は半狂乱になりながら、コンクリートの塊を退けようとしていた。









「臣ちゃん、無理やって！！」
血まみれになり始めた臣の手を掴みながら、そこから引き離そうとする健ちゃん。





岩ちゃんは青ざめたまま、中にいるAを見つめている。






中の3人は…






状況を理解した表情になると…






こちらを見て微笑んだ。






「A…？蓮温…？優雨？」
俺の呼びかけに、微笑んだまま頷く3人。





「…嫌だ…。A、絶対に出してやるから。」
健ちゃんの手を振り払って、臣が再び、瓦礫に手をかけた時…






「…臣…。」
愛おしげに、響くその声。





臣が手を止めて…顔を上げると…




ガラスに手の平をつけているA。




臣は自分の瞳から流れている涙に気付いていない様子で…




ガラス越しに、自分の手を彼女の手の平に重ねた。

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