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岩side
ほどなくして、臣さんが事務所にやって来た。
「Aは?」
って言う直人さんの問いに
「あいつも仕事びっちりらしくて、真っ直ぐ会社に向かいました。」
そう答えた臣さん。
たったそれだけなのに、2人の間が親密になったことを感じる。
臣さんは、既に揃っている6人のメンバーを見渡すと
「Aが俺の気持ちに応えてくれました。でも戦いは始まったばかりです。俺だけの力じゃ彼女を守りきるのは難しい。勝手なお願いなのは分かってるけど、皆の力を貸して欲しい。」
そう言って頭を深く下げた。
「…あ…たり前じゃん!Aがお前と付き合おうがなんだろうが最初っから最後までこっちは守る気満々だよ!」
直人さんが、臣さんの肩に手を回した。
「そうだよ、改まって、何言ってんの。」
「そや、臣ちゃん関係なく俺らはAの力になるっちゅうねん。」
「ひとまず良かったな。」
直己さん、健さん、エリーも臣さんの元へ。
皆に囲まれて笑顔になる中、臣さんの視線は俺と隆二さんに向いた。
「おめでとう。」
声には出さなかったけれど、俺のメッセージを唇の動きで理解した臣さんは優しく微笑んで“ありがとう”と同じく口を動かした。
隣の隆二さんは、何も言わずに、ただ笑顔でガッツポーズ。
それを見た臣さんは嬉しそうににっこりと笑った。
「…それで…Aが臣の気持ちに応えたってことは、勿論神谷の条件は飲まないってことだよな?何か勝算はあるの?」
隆二さんの問いかけに、全員が黙って臣さんの顔を見た。
ロンドンに行ったのは、きっと神谷をどうにかできる方法が思いついたから、その上、臣さんの想いを受け止めたってことはもう問題は解決したようなもの、そんな期待で全員が明るい顔をしている。
だけど…
その質問に、臣さんの表情が一転して曇った。
「…それが…あいつ何の為にロンドンに行ったか話さなくて。…ただ……“久遠に会わなくちゃならない。”の一点張りなんだ。」
…
漠然とした不安に駆られた時…
…マネージャーが慌てた様子で入って来た。
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◎まる◎(プロフ) - nonさん» ありがとうございますー!番外編の感想頂けてとても嬉しいです。以前にも書いたことがありますが、私が思っていた以上にLevel Sを喜んで頂いた声が多くて嬉しい悲鳴です!今後も喜んで頂けるような作品作りに励みます! (2019年1月9日 22時) (レス) id: 1dba7527db (このIDを非表示/違反報告)
non(プロフ) - こんばんは。私はLevel Sの様なストーリー好きです。メインも素敵でしたが、隆二くんと夜優ちゃんの番外編がかっこよかったです。まるさんのストーリーはワクワクドキドキそしてきゅんもあるのでとても楽しみです。またこう言うストーリーをお願いしたいです。 (2019年1月9日 18時) (レス) id: 8206495f61 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:◎まる◎ | 作成日時:2019年1月8日 4時