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フワッと暖かい感触がして目がさめる。
いつの間にか、ソファーで寝てしまった私に、
誰かがブランケットを掛けてくれたって分かって、そっと身体を起こした。
「…あ……悪い……起こしちゃった。」
私の起きた気配に振り返った臣が申し訳なさそうにした。
「ううん。ありがと。」
そう言って辺りを見渡すと、それぞれがソファーや床に寝転がっている。
「…あれ……全滅?」
私の一言に、臣は肩を震わせて笑った。
「凄いね、皆結構強いけど、全員共倒れ…。久遠さんもかなり強そうだけど、最後は蓮温達とほぼ同時にダウン。」
臣の言葉を聞いて、潰れる前に蓮温と優雨が久遠を挟んで嬉しそうに「やべぇ、久々にこんなに酔っ払った。」って、肩を組んだ光景を思い出した。
「…ありがと。最高の退院祝いだった。」
ブランケットを抱きしめて、今夜の時間を噛みしめた。
「…喜んでもらえて良かった。まだ寝てなよ。明日から仕事なんでしょ?」
「…臣は?寝ないの?」
「俺、実はあんまり飲んでないからね。ちょっと片付けでもしとくわ。」
「え?私も手伝う!」
「は?主役は大人しく寝てろって。」
「スッキリ目が覚めたからいいの、やらせて。」
そう言って立ち上がった私を、臣は少し呆れたように…でも、嬉しそうに笑った。
ーーーーーーーーーーーーーー
2人でキッチンに並んで食器を洗う。
臣は上機嫌で鼻歌を歌いながら皿洗い…。
「…ふふ。」
「ん?どした?」
可愛いなんて言ったらきっと怒っちゃうから「ううん、何でもない。」
そう答えると、臣は首を傾げて「変な奴」そう小さく言った後、
「あ、そう言えばさ。」
何かを思い出したように言ってきたから
“何?”
聞き返そうとした私の声は
…臣の唇にかき消された。
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◎まる◎(プロフ) - 花さん» こちらこそ、いつもありがとうございますo(^_^)oまさしく!ちょっと(かなり)独特な世界観の私のお話を読んでくださり、こちらこそ感謝感謝です。今後もよろしくお願いします! (2019年1月8日 4時) (レス) id: 1dba7527db (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - atokさん» 怒涛の更新、嫌がられてなくて良かったー!では、最終回へ向けてまだまだお付き合い下さい! (2019年1月8日 4時) (レス) id: 1dba7527db (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - あやさん» ズラーッと(笑)!とっても面白い表現頂きありがとうございます!そして、この作品と出会って頂きありがとうございます!引き続きよろしくお願いしますね! (2019年1月8日 4時) (レス) id: 1dba7527db (このIDを非表示/違反報告)
◎まる◎(プロフ) - nonさん» コメント(問いかけへのお返事)ありがとうございます!ではでは、怒涛の更新行っちゃいますよー!笑 (2019年1月8日 4時) (レス) id: 1dba7527db (このIDを非表示/違反報告)
花(プロフ) - いつも面白くドキドキするようなお話ありがとうございます!他には無いような意外な設定とかで読めることが嬉しいです!笑 これからも応援してます! (2019年1月8日 1時) (レス) id: bd82456b94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:◎まる◎ | 作成日時:2018年12月31日 7時