sweeper 8

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臣side








「…咲苺…Aどこに行ったの？」




花束を抱えた咲苺に近づいた俺たちに、3人は気まずそうな顔をした。




花束に添えられたメッセージカードを見て、それが久遠から送られたものだと知る。





「久遠さん、来たんだ。」
岩ちゃんが寂しそうな、少し安心したような顔をした。

「今朝、久遠さんとA、ちょっと言い争いになっちゃって。…A、相当落ち込んでたから、仲直りできるといいけど…。」





「…言い争い？」
隆二が花束を見つめながら岩ちゃんに質問する。









…









…









…









…









今朝の出来事を岩ちゃんから聞いて…









嬉しいような、なんとも言えない気持ちになった。




久遠に言ってしまった言葉は、勿論彼女にとっては自分を責める材料になってしまって…、彼女の気持ちを考えると辛くなるけれど…




嬉しかったのは、俺たちが彼女にとって大切な存在だと言ってもらえたこと。





…そして…





…やっぱり残る疑問は…





「そこまで大事にしてるのに、なんで裏切ったんだろう…。」

エリーが理解できないと言うように首を振った。









？









優雨が苦しげな表情になった瞬間を見た俺が声をかけようと彼に向かって一歩踏み出した時……









「…ごめん。俺……Aのこと探してくる。まだ見つかってないかもしれないから一緒に探してくる…。あいつ、足まだ万全じゃないし…。…大丈夫…2人でいたら邪魔しないから。」



隆二が切なそうに笑って、部屋から出ようとした右手を掴んだ。






「…臣？」






「…俺も行く。」
真っ直ぐに見つめた俺に黙って頷いた隆二。






「俺も行きます。」
振り向くと笑顔の岩ちゃん。







「何や、皆で探そうや。Aと久遠さんの仲直り大作戦やろ？退院できた日、皆が楽しい夜になるとええな。」
両手をパンパンと叩いた笑顔の健ちゃんに、他のメンバーも優しく頷いた。

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