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臣side
「…もう入らんわ。」
「…俺も…。」
4人で食べる予定だった料理を完食して…
動けないでいたら…
「おー、2人とも、迎えの車が来てるぞ?」
大将が部屋に入って来る。
「…ちょっと…もう少しだけ休憩…。」
そう言った俺を見て、豪快に笑う大将に…
「…ねぇ…さっきAに言ってた、“まだやってるのか?”って……掃除屋さんの話ですか?」
そう隆二が聞くと…
彼の顔から笑顔が消えた。
「お前さん達、そこまで知ってたか。」
「…はい。その仕事の最中の彼女に出会ったのが、俺たちの始まりなんで。」
「…そうか…。大分…危ないことやってるだろう?」
浮かない顔の大将。
「…はい。なんでトップ自らそんな危険なことやってるの?って、前に聞いたことがあって…。」
俺の言葉に…大将は…悲しそうな顔をした。
「…じょっちゃん…なんて答えた?」
『覚悟を示す為…自分に覚悟を決めさせる為…自分の手で決着をつける為…』
思い出すあの日の言葉。
俺の返答を聞いて大将は言った。
…
…
「クーデターの件は有名だから知ってるよな?
あの子は、親父さんの仇を討つために、掃除屋の仕事を続けているんだよ。
汚いことやってる奴らは…
いずれ、親父さんを裏切った奴らに繋がるって思ってる。
あの子は…
人生をかけて復讐するって誓ったんだ。
…親父さんの墓の前で。」
…大切な娘が…
…自分の墓でそう誓うと分かっていたら…
…彼女の父親は…
…死に際なんて言ったのだろう?
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作者名:◎まる◎ | 作成日時:2018年10月23日 20時