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隆二side
帰り道…
優雨は別件でそのまま岐阜へと向かい…
俺は助手席…
臣は後部座席で彼女と一人分空いた隣に座った。
彼女は…
ずっと押し黙ったまま
車の窓から外を見つめていた。
優平さんがAに呟いた
『…あなたにも、そういう人がいらっしゃるんですね…。』
その言葉が、頭から離れなかった。
『…そういう人』
何があっても…憎い相手…
…自分を裏切った人物…
…信じていたからこそ…
…許せない人…
優平さんにとって、父親はそういう存在だったに違いない。
『久遠』『クーデター』
5年前に一体何が起こったのか…
彼女は、今もなお、その5年前に起きた出来事に囚われている…。
運転席から聞こえた蓮温の小さなため息。
そっちの方向に目を向けると
眉間にしわを寄せた蓮温は彼女に話しかけようかどうしようか迷っているようだった。
…
…
静まり返った車内…
最初に口を開いたのは…
『お腹すいた……ラーメンが食べたい…。』
少し疲れた顔で笑った彼女だった。
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作者名：◎まる◎
| 作成日時：2018年10月23日 20時
