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蓮温side
…まずい…
俺たちは、この後彼女の身に起きることを想像して、歯をくいしばるように…自分の手をギュと握りしめた。
理事長が険しい顔で秘書を見つめると…
怯えた表情の秘書は、どこにもいないと言う風に首を横に振った。
『彼女は……体調を崩して部屋で休んでおります。』
苦し紛れの嘘に
『そうか…では、部屋まで見舞いに行く。』
彼がそう言った時だった。
「あ……。」
咲苺の声が小さく響いた。
咲苺の視線は階段の上。
…そこには…
…制服姿の彼女が佇んでいる。
理事長はそれを見ると
『調子、良くなったようだね。ほら、下に降りて来て、琴平様にご挨拶しなさい。』
作り笑顔を浮かべながら彼女を手招きする。
彼女は…
車椅子の男性をじっと見つめた後…
ゆっくりと階段を降りて…
彼の目の前まで来ると
…
…
「…え?……A?」
思わず声が出たのは…
…
彼女が制服を脱ぎ始めたから。
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作者名:◎まる◎ | 作成日時:2018年10月23日 20時