sweeper 5 (ページ18)

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咲苺side

『いいか！明日は観覧日だ。今日は隅々まで身体を綺麗にして明日はきちんと制服を着てロビーに集合だ。時間はきっちり守れ！そして、余計なことは一切話すな。お前達は、ただ俺への感謝の気持ちと、いかに良い暮らしをしているかを話せばいい。』

彼女が私達の方見て“なんの話？”そんな顔をした。

「年に何回か、この施設に多額の寄付をしてくれる人が見にくるんだよ。」
優雨が浮かない顔で答えて…

「すごい金額らしい。だから、その人が来る日だけ、綺麗な服装させられて、いかにもちゃんと経営してますって演技するんだよ。」
蓮温の眉間にシワが寄った。

“その人に、助けを求めたことは？”
ノートに書いて、私達に見せてくる彼女。

『…助けを求めるなんて意味がない。寄付とかする奴は、自己満足でやってんだよ。金出して、感謝されて、良いことやってる自分に酔っ払って帰る、それだけだ。』

“彼”が言ったその言葉に…

彼女は…

その声の方を向いて…

初めて、悲しそうな表情を一瞬だけ見せた。

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翌日

それは

私達にとって

運命の日なった。