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しばらくの押し問答の後…
っくしゅ!!
自分も盛大にくしゃみをした剛典…。
「ほら!人にシャツ貸してる場合じゃない!」
思わず突っ込んだ私。
気まずい沈黙の後…
シャツを脱ぐのを諦めた剛典は、少し迷った様子で恐る恐る口を開いた。
「…あの…さ……もし…良ければ提案が…。」
「…提案?」
「…うん。Aさんが、あったまって…俺も風邪を引かずに…HIROさんに怒られない方法があって。」
「え!?そんなナイスな提案なら今すぐにしてよ!」
私の返事に、いいの?って困った笑顔になった剛典は、おずおずと、自分の足を開いて、その間を指差して言った。
「…ここに…座って?」
…
…
「…え?」
「…あの…だから…俺の足の間に座ってもらって…
…俺、後ろから囲むんで…
Aさんも寒くないし、俺も寒くない。
一石二鳥?…みたいな?」
…
私の顔は真っ赤になったに違いない。
剛典が…
私の顔を見て、驚いた後…
彼の顔も真っ赤になったから。
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作者名:◎まる◎ | 作成日時:2018年9月27日 12時