sweeper 2 (ページ3)

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隆二side

「母は７年前、父は5年前、…もうそんなに経ってる話なので…

…そんな悲しそうな顔しなくていいのよ？隆二？」

俺の顔を見て、Aは優しい表情で言った。

「…え…」

俺、そんな顔してた？

失礼だったんじゃないかと気にして俯いた時…

クスッと聞こえた笑い声。

顔を上げると、Aが

「…隆二は、分かりやすい。」

そう言って楽しそうに笑った。

…

…

…今のは

…やばい…

…完全に持っていかれた…

ドキドキする心臓に戸惑う。

咄嗟的に目を逸らした俺に…

「…？隆二？？」

不思議そうなAの声…

「…あ…いや…、何か…ごめん…。」
しどろもどろな俺を見て

「だから、謝らなくていいんだってば。」
クスクス笑った後、

震えた自分のスマホの画面を見た彼女は、真剣な顔になって

「HIROさん、今日は帰ります。また、近々伺いますね。」

そう言うと、部屋に入って来た蓮温を伴って足早に出て行ってしまった。

収まることを知らない心臓に…

思わず手を当てると…

「隆二…？…どうした？」

臣が怪訝そうに俺に声をかけて来た。

…

…

「…何でもない。」

…そう。

何かあるはずがない。