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岩side
「…は?お前何言ってんの?」
蓮温が眉間にしわを寄せてAさんを見下ろしている。
それを見て優雨は困った顔で笑っている。
「…見下ろされてるだけでも屈辱的なのに…その口のきき方!まだ仕事中!!」
蓮温を見上げて口を尖らせるAさんは…
彼に心を許してる感じが伝わって来て…
可愛くって…
蓮温が羨ましいと思っている自分。
「お前があんまりおかしなこと言うからだろうが。」
そう言うと、蓮温は尖らせているAさんの唇を右手の親指と人差し指でつまんだ。
「…いひゃい…。」
2人の様子を俺と同じようにじっと見つめているのは臣さんと隆二さん。
「…まぁ…、ほら…Aがここまで人に興味を示すのって珍しいからさ…、良いんじゃないの?たまには?」
優雨が蓮温をなだめるよう声をかけると、「お前は本当にAに甘い。」とぶつくさ言いながらAの唇を摘んでいた手を取った。
想像していなかった展開に、呆気にとられている俺達を見て
「…あれ?…来たくなかったかな?」
そう聞いてきたAに
「「「「「「「「行く」」」」」」」
返事が重なったメンバー。
彼女はそれを見て笑いながら、電話をかけ始めた。
「咲苺?私の報道上恋人とその愉快な仲間達連れて帰るから、帰りは大きな車で来てね?」
数分後…
咲苺が運転して来たのは…
…
10人乗りのリムジン…
「…でかい車って言われて…
……普通、これ来る?」
直人さんの呆れたような声が
静まり返った空間に響いた。
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作者名:◎まる◎ | 作成日時:2018年9月27日 12時