Level S……2 (ページ8)

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直己side

「直己！！」

処置が終わって個室で休んでいたら直人さんとマネージャーが慌てて入ってきた。

俺の顔を見て泣きそうになる直人さん。

「すみません…心配かけて…。」

ようやく震えがおさまった俺に直人さんが抱きつく。

直人「何謝ってんだよ、お前は被害者だろう。はーーー良かった。マジで心臓止まるかと思ったよ。一体何があったの？」

「それが…」

思い出して…また震え始めた時だった。

A「相手役の刀が本物でした。」

俺の後方に立っていたAさんが代わりに答えて…その声に反応してAさんを見た瞬間…直人さんが言葉を失った。

直人「…え…A…それ…」

直人さんが口を開いた瞬間

「「「「「「直己さん！！」」」」」

他のメンバーと翔威も入ってくる。

皆、俺の顔を見てほっとすると…固まっている直人さんを不思議そうに見て…直人さんの視線の先へ…。

他のメンバーも同じように固まって…翔威が目をパチクリさせた。

翔「A…髪の毛、どこにいったの？」

後ろのAさんを振り返れない俺。

申し訳なさで目を瞑る。

すると、そんな俺に気付いたのか、ポンと俺の肩を叩いて

「邪魔くさかったから切った。HIROさんに連絡してくる。」

とAさんは出て行った。

ドアの閉まる音、静まる室内。

「…俺を助けた時に…結んでいた髪の一部が斬られたんです…。…それで…俺が申し訳ないって何度も謝ってたら…『直己の命に比べたら、こんなものどうってことない。邪魔だから丁度切ろうと思ってた。』って、その場で刀拾って…残ってた部分も切り落としたんです…。」

全員がなんて言ったら分からないって顔で黙っていると

翔「…あー……まー……あれだね、とりあえず、あの人のことだから、あのまんまのザクザクヘアでも気にしなさそうだから…誰かカットしてくれる人紹介して？」