Level S……2 (ページ44)

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透の様子がおかしい。

元々豪快にお酒を飲む人だったけれど…今日のは少しヤケ酒みたい。

きっと、何かあった。

部屋に戻りたかったけれど、透が心配で残ることにした。

どんどん増える空き缶…に空き瓶…。

この人達、どんだけ飲むんだろ…。

見てるこっちが悪酔いしそう…。

「…透さん、そろそろとめなくていいの？」翔威も心配そう。

「…止めても無駄な感じ。とりあえず…潰れるの待つ。」

透「Aー！なに翔威とコソコソ話してんだ！ほら！お前も飲め！」

「…私と翔威は仕事中。」

透「…ったくお前はつれないなぁ。…昔はあんなに可愛かったのになぁ…。」

「…昔、昔って…すみませんね、すっかり可愛げがなくなって。」

ちょっとイライラした口調になる私。

30過ぎた女に可愛げ求める方がどうかしてる。

そんな私にはお構いなしで…透はついにテーブルの上に頰をつけて…ウトウトし始めた。

ようやく潰れそう。

寝たら翔威と部屋まで運ぼう…。

透「…Aーー。可愛げは無くなったけどよー。」

はいはい、しつこい。

透「…きれーになったよ。」

……………。

ポカンとしていたと思う。

「酔っ払ったら、褒め上戸になるの？」

透「…それが可愛げねーっつってんだよ。」

「はいはい。ありがたく受け取っておきます。」

透「…Aー。」

あー、もう早く寝ちゃってよ。

透「……せっかく帰って来たのに…ごめんな。何にも手がかりが出てこねぇ…。何とかしてーのに…焦っちまって…上と捜査方針でぶつかっちまった…。明日1日休んで頭冷やせだってよー。」

「……それで…やけ酒してたの？」

透「……俺は…お前と詩音を…もう一回会わせたいんだよ…。」

言い終わるか…終わらないうちに…透はついに潰れた。