Level S……2 (ページ12)

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直人side

髪を切ってメンバーにイジられるA。

困ってたから…そろそろ助け舟出そうかな…とか思ってたら、少しずつ笑顔を見せるようになってきて…もう少し様子をみようか…その時だった。

少し後ろを歩いてた臣が、急にAの手を引いて、自分の方に寄せた。

「困ってたから…」とか言ってたけど…。

違う…。

臣が手を引いたのはAが他のメンバーに笑顔を見せ始めたタイミングだった。

そして…臣の様子を見て意味深に笑った隆二…。

……臣……嫉妬？？

2人が絡んでいる姿は見たことないけど…。

………Aの帰国祝いの日……？

あの日は、臣以外が全員潰れて、臣がAのことマンションまで送って…そのまま泊まったって言ってた…。

翌日皆に冷やかされて…Aは無表情で「何もありません」って答えてたけど…。

臣がAとなんかあったとしたら…あの日しかない…。

……俺がまだAのこと「綺麗な…不思議な人だな。」くらいに思っていた時に…臣の気持ちは動き出していた？

さっき自覚したばかりの気持ちと…メンバーと同じ人を特別に思っているかもしれないという…リーダーとしての複雑な気持ち…。

…だめだ。

今は…直己の件をまず考えないと…。

直己「…直人さん？大丈夫です？」

俺の様子を心配そうに見る直己。

直人「あ、ごめん、ごめん。ちょっと考え事してた。怪我人に心配させちゃってごめんな。」

直己「…いえ…。大丈夫ならいいんです。」

そう言った直己は、前方にいるメンバーとAを見て…小さくため息をついた。