Level S……2 (ページ1)

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熱いシャワーを頭から浴びる。

しっかりしろ、私。

詩音の夢を見て泣いた直後だったから…感傷的になっちゃった…だけ。

彼に触れられた目の下が熱く感じる…。

気のせい…

これは気のせい…

彼の声が…似てるから…だから気になってるだけ…

シャワーから出て、上はタンクトップ１枚、下はスウェットで2人のいるリビングへ。

バスタオルで髪の毛をワシャワシャと拭きながら「シャワーどうぞ？」って勧めると、彼の目が泳いだ。

「……A…一般的なこと言うけど、その格好は男性的に薄着過ぎると思うよ。」

翔威が笑いながら私に言う。

え？そう？

もう一度彼を見ると、赤面して私から視線を外したまま「せめて、上にもう一枚羽織って下さい。」

彼の様子を見てこっちまで恥ずかしくなって、慌ててパーカーを羽織った。

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彼がシャワーに行った後、翔威がにやにやしながらこっちを見てくる。

「何？」

軽く睨んで聞く私。

言いたいことがあるならはっきり言いなさいよ…。

翔「…別にぃ。」

「やな感じ。」

翔「臣さんてさぁー…一見冷たい感じだけど、実はすごい優しい人だよねぇ？」

「…さぁ……知り合ったばかりでしょ。まだ分からない…。」

翔「そう？じゃあ、これ見てよ？」

そう言うと、さっき彼が買ってきたコンビニの袋を広げてこっちに見せてくる。

カップの味噌汁…おにぎり…サンドイッチ…プリン…ヨーグルト…全部何種類も入っていた。

翔「…Aが何食べれるか分かんなくて…きっと色々迷ってどれ選んでも良いように買ってきたんだね？」

さっきまでのいじわるな表情は消えて、とっても優しい表情でこっちを見て微笑む翔威。

その言葉に、コンビニでウロウロ、買うものを迷いながら選んでる日本を代表するボーカリストを想像して、心臓のあたりがふわっとあったかくなった。

彼が優しいのなんて……とっくの昔に気づいてるよ。

心の中で呟いた。