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半年後……
「夜優、これは？」
私の腰に手を回しながら背後にピッタリとくっつく隆二はショーケースの中の１つを指差した。
「…んー……もうちょっと…なんて言うか…シンプルな感じの…。」
ケースの中の指輪を眺めながら、左のほうへと視線を流した時…
「「あ！これ！！！！」」
目に飛び込んできた、イメージぴったりの指輪を指差して声を上げた時…
同じようにそれを指差して声を上げた人に驚いて顔を上げた。
「「え？」」
驚いて固まる相手。
「…マジか…。」
隆二がやっちゃったって顔で店の高い天井を見上げた。
そこにいたのは…
Aと、隆二と同じようにAの背後からベッタリと抱きついて、Aの肩に顎を乗せてる臣。
「「え？え？」」
動揺する私達に、
「プロポーズに……指輪まで……被るとはなぁ。」
臣が苦笑いした。
状況を把握した私達が顔を見合わせてニヤッと笑うと…
「臣…俺、嫌な予感がする…。」
「お前も？実は俺も。」
怯えた表情の2人に…
きっと彼らは折れるしかない満面の笑顔を向けて私達はこう言った。
「「じゃあついでに…式も一緒がいい。」」
…
…
「「…お前には一生敵わないよ。」」
私達のおでこに…
優しいキスが降ってきた。
……fin
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作者名：まる
| 作成日時：2018年8月12日 6時
