まるストーリー番外編② LevelS afterstory (ページ21)

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臣side

「…は？何なの？一体…」

夜優に払われた手が行き場を失って宙に浮いてる隆二。

気まずそうに顔を合わせた透さんと直人さんは…

呆然としてる隆二を椅子に座らせて…

これまでのこと…

夜優の身に起きていたことを話し始めた。

俺とAが週刊誌に抜かれた経緯も。

今度は隆二の顔色がみるみる悪くなっていく。

「…Aが言ってたんだけど…

…夜優が…

“犯人の手がかりが出るまで、ちょっとだけ会うの我慢すれば良いことなのに、隆二のソロツアーが始まるまで、どうしても、ちょっとでも会いたいって自分の気持ちを優先しちゃった私がいて。その自分勝手が周りに迷惑をかけた。”

そうやって落ち込んでたって…。」

透さんが、ポンと隆二の肩を叩いた。

「臣、この経緯もあって、Aは公表を躊躇ったんだ。今ここで公表して、私達がバッシングされた場合、私は臣のことを真剣に思ってるからなんてことないけど、夜優は自分を責めると思うって。」

直人さんが、分かった？って顔でこっちを見る。

「…俺…“お前も上と同じこと言うんだな”って、言っちゃいました。」

「…あー。まあ、もう仲直りしたんだったら気にしてないだろ、Aは？」

「俺が気にします…。」

そう言いながら俺が頭を抱えた時…

「…何で…何で言ってくれなかったんだろう…。………違う……俺だったから言えなかったんだ。」

小さく響いた隆二の声。

顔を上げると、そこには悔しそうな表情の隆二。

「…全部…全部俺のせいじゃん。

…ソロツアーが始まったらなかなか会えないって言って、夜優を淋しい気持ちにさせたのも俺…。

…だから、ちょっとの時間でも会いたいってワガママ言ったのも俺…。

このツアーにかけてるって言ったから…

…夜優は俺の為に全部1人で背負ったんだ。」

「……りゅう……」

隆二…そう声をかけようとした瞬間、

勢いよく、病室のドアが開いた。