Happily ever after. 4 (ページ39)

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固まっている私に…

隆二の顔が近づいた時だった。

『A？手当は終わった？』

背後から聞こえた声が時間を動かして、私の後頭部に添えられた隆二の右手の力が緩んだ瞬間に私は隆二から離れた。

「ATSUSHIさん……。」

私の背後を見つめて、硬い表情でその名を呼んだ隆二。

「………………俺、Aに話があるから…傷の手当終わったなら…ちょっと外してもらっていいかな？」

「…俺もAに話があるんで…終わってからでいいですか？」

まっすぐに私の背後を見つめる隆二。

私は…今の光景を見られたかもしれないことに気づいて…

後ろを振り向けずにいた。

隆二の言葉に背後から聞こえた小さなため息。

「…話、終わったら教えて。」

「…はい。」

パタンとドアの閉まる音…。

隆二はドアが閉まるのを見届けた後に、綺麗な両手で私の頬を包んだ。

「啓司さんからも…岩ちゃんからも…言われてんだろ？」

「…なんでそれ……。」

「分かるよ、分かりやすいもん。」

そう言って笑った隆二は

「…多分、2人と同じこと言うけど…

…急がなくていいから。

返事はまだいらない。

…ただ、俺のお前を好きだって気持ちは誰にも負けないって思ってるから。」

そう言って、頭にキスを１つ落として…

…

固まったままの私を置いて、隆二は部屋を出た。