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岩side
あの日…
倒れた君のベットサイドに腰掛けて…
白雪姫のように綺麗で真っ白な顔で眠っている君の頭をそっと撫でた。
一瞬動いた君は、気持ち良さそうに微笑んで…
もっと…と言うように、俺の手の平に引き寄せられるように頭を寄せる。
堪らない愛おしさが胸に溢れて…
「…辛かったね…。頑張ったね…。」
そう呟きながら、髪をとかすように頭を撫で続けると、ホッとしたような…無防備な顔をして再び深い眠りに入りそうな君。
衝動的に…おでこにそっと口づけをした時…
遠慮がちな小さなノック音が聞こえて…
交代の時間が来たと知って、そっと部屋を出た。
…………………………………
俺の言葉に、君は一瞬首を傾げた後…
ハッとして真っ赤になった。
あれ?
「…もしかして…あの時起きてた?」
俺の質問に、真っ赤な顔のまま、両手でおでこを抑えた君は
「…う、うっすら。半ボケで。」
ムードも何もない返答をして、俺を笑わせた。
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作者名:まる | 作成日時:2018年6月9日 22時