Happily ever after. 4 (ページ23)

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岩side

ホテルの近くに車が停車。

マネージャーが真面目な顔をして、手書きの図面を俺達に見せてくる。

「…いいですか？チェックインは済ませました。ホテルにも事情は話して配慮してもらってます。皆さんは、1人ないし2人位で入っていって真っ直ぐここのエレベーターに向かって下さい。最上階は貸し切っているので、このフロアに入ってしまえばもう大丈夫ですから。」

図面を見ながら「スリルあってワクワクするねー」とエリー。

子供みたいに皆で頷いていたら、マネージャーがとっても嫌な顔をしてる。

「…いいですか？いつもと違って、比較的リーズナブルな庶民派の温泉です。特に3階から8階の宿泊客には、皆さんのファンがいる可能性が非常に高いです。平日とはいえ、人気の宿なのでそこそこ混んでますし。……絶対に週刊誌のネタになるようなことだけは勘弁して下さいよ！！！」

最後は叫ぶようなお願いになったマネージャーに

「大丈夫、大丈夫。心配しすぎだって。」

肩をポンポン叩きながら返事をすると

「心配するだけの実績をお持ちの方がいるでしょう！？特にボーカルのお二人！！」

矛先が隆二さんと臣さんに向かっちゃって…

2人は聞こえないふりを決め込んだ。

Aと最後に顔を合わせたのは2日前のハウスキーピング。

いつものように、音楽に包まれながら流れるように家事をこなす君に見惚れて…じっと見てた俺に気づいて照れて笑った君を見て…あぁ、早く俺だけのものにならないかな、なんて考えて…。

たった2日会ってないだけなのに、久しぶりに会えるみたいに高鳴る心臓。

…

…

…ねぇA。

俺が絶対に君のことを支えるって誓ったのは、この旅だったよね。