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「そっか…。ありがとな、教えてくれて。」
啓司君は私の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「啓司君…私……本当に今はまだ…。」
「うん。だから分かってるって。あんま気にすんな。普通通りにしててよ。」
「キ…キスまでしといて、普通通りにしてなんて、難易度高いから!」
「意識してもらえるなら、それはそっちの方が嬉しいけど。」
照れたように笑った後、優しい表情で…私をまっすぐに見た啓司君。
「…想像できたんだよな。1日の始まりに俺とお前が交代で朝飯作って…寝てる片方を起こしに行くの。……そんで1日の終わりには…俺は大好きな料理をしてて…その隣には大好きなお前がいるの…その日あったことをお互い話しながら…あーでもないこーでもないって味見して…。」
そう話す啓司君があまりにも幸せそうで…
私も……
何だかその未来がイメージできるような感覚に陥る…。
「…啓司君……。」
「ん?」
「…すぐに返事できないけど……。
恋愛モード入ったらちゃんと言うね。
ありがとう。」
「…………もっかいキスしていい?」
「それはダメ。」
2人でクスクス笑いあった。
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作者名:まる | 作成日時:2018年6月9日 22時