163 ページ13
「A!」
桜智と待ち合わせしたカフェにはテラスがあって、とっても気持ち良い天気だったから私は迷わずテラス席を選んだ。
「ごめんね、急に。」
「何言ってんの!さてさて、善は急げ!いつ行く?」
「桜智のシフトは?」
私の質問に、ふふふーって笑った桜智は
「何と!来週なら連休取れます!」
と得意げ。
「…本当に?すごいね。」
「だからー、来週にしようよ。Aの方の仕事はどうなってるの?」
「実は、来週、三代目のメンバーは皆で撮影でいないみたいで、私も予定ガラ空きなの。」
「すっごいタイミング!」
「うん!」
「…折角だからさー…私一回泊まってみたかった部屋があるんだよね。」
「あ、私も。」
「「客室に露天風呂!」」
2人で顔を見合わせてウキウキ。
スマホを取り出した桜智は早速温泉リサーチ。
「平日だから…急でも結構空いてる…。」
ここなんてどう?そう言って桜智が見せて来たスマホの画面を覗き込んだ時だった。
「なーにしてんの?」
「「ん??」」
背後から聞こえた声と、左右からスマホを覗く顔…。
私の顔の両サイドに…
三代目のボーカル2人の顔…
そして右肩には、岩田さんが顔を乗せた。
「ぎゃっっっ!!!!」
「うわっ!」
両サイドの顔が近すぎて後ろに思い切り身体を引くと、反動で背後にぴったりいた岩田さんが転びそうになって私に抱きついた。
1405人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:まる | 作成日時:2018年6月9日 22時