めぐあや攻防戦！！Part5

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Aちゃんは、ファンが大好きで、明るくて、アイドルになるべくして生まれたような子だった。

活動休止してから阿部ちゃんとお見舞いに行ったことがあるんだけど、体は痩せてても中身は元気で「あ、いつものAちゃんだ」って安心してる俺もいた。


今考えたらおかしいんだよ、アイドルをしている時と同じくらい明るいなんてさ。



本当にあの子は隠すのが上手すぎる。



限界が来るまで辛い思いをしていたなんて全然気づかなかった。

あの場所にいたのに、何で俺は気づかなかったんだろう。

もしかしたら俺でも、救えたかもしれないのに。


俺だって出来ること、たくさんあったはずなのに。




何が「たった1人の死で」だよ。


「Aちゃんならもらってくれるかなぁ〜」って趣味で取った大量のぬいぐるみを渡したら、呆れながらも笑って受け取ってくれたり、

YouTubeで主演でもないのに俺のドラマ出演をお祝いしてプレゼントをくれたり、



俺だって、たくさんAちゃんに助けてもらったことも、Aちゃんの笑顔に癒されたことも、Aちゃんとの思い出もあんのに。

それなのに、俺は何もしてあげられなかったことに今更気づく。


バカか俺は。





そしてめめとAちゃんのこと。

Aちゃんが活動休止になってから、めめはAちゃんをすごく心配するようになった。

正直、「グループ違うのに」とか思ってたけど、
めめがAちゃんを好きだとは思わなかった。

何度もアピールしてたとか知らなかった。



そして、めめのことを好きになったAちゃんも。

ファン思いすぎて、恋愛しないってよくメディアで言ってたから想像できなかったっていうのもあるのかもしれない。


でもめめからめっちゃアピールされてたんでしょ、
そりゃ落ちるって。

めめもめめで良い男すぎるもん。

この手紙の書き方的に、初めて告白したみたいだから、付き合ってなかったっぽいけど。

この気持ちも、直接言わずに去っちゃうんだ。



本当にこの子、23歳の女の子なの？

抱えているものが大きすぎるじゃん。



Aちゃん、辛かったよね。

しんどかったよね。何もできなくてごめん。



俺が泣いたって何も解決しないのに、涙だけが出てくる。



Aちゃんほんっとにごめん、今までたくさんありがとね。


めめは、Aちゃんが紡いだ手紙を、ちゃんと読んでるよ。


めめのことは俺たちに任せといて、


ゆっくり天国で休んで、ね？

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