淡い想いは卒業まで。 (ページ11)

今日:2 hit、昨日:16 hit、合計:58,835 hit

・ページ11

『新作のやつ美味しそう、』

「A、甘いもん好きなの？」

『好きですよ～

甘いもの食べると疲れが全て吹っ飛びます笑』

やっと少しいつも通り会話が出来て、

あと一人でレジの順番だからお別れかなぁと

まだ一緒にいたくて内心しょんぼりしながら

レジに1歩踏み出し、注文しようとすると

「ソイラテ1つと、このフラペチーノ1つで」

(えっ、)

ほんとに驚きすぎて声も出なかった。

『え、ちょっ先生？』

「お前外で先生って誤解されるから呼ぶなよ笑」

え、誤解って？！何について？！

『いや、え、あ、ちょっ自分で払います！』

「こーいうのは甘えてた方が

世渡り上手になれるんじゃない？」

『え、でも』

「んー、こないだのテスト、

学年1位だったご褒美ってことで」

『えー、でもっ』

食い下がる私に小さい溜息をついて

「あそこにある席、今空いたから

確保してくれたら喜ぶ。1人だったら無理だし。」

話を逸らされたかと思ったけど、

空席確保のお代的な事を言いたいのかなと

遠回り過ぎて意図が見えない北斗先生の言葉に

渋々頷いた。

北斗先生の手から

私のたくさんのショッピングバッグと

先生のクラッチバッグを受け取って

『じゃあ荷物持って待ってます！』

色々予想外過ぎて混乱した頭を冷やすために

勢いよく北斗先生から離れて1人で席に座った。

(3.1415926535 8979323846 2643383279 5028841971 693993751 5820974944)

ドキドキした気持ちを追い払うように

円周率を唱えて、

スタバで円周率唱えてる女子ってどうなんだろと

自分でセルフツッコミを入れた。