ふたり

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一年後、




北「んー、どっちかなー…。」

『ねぇ、ほっくん。こういうのって普通女性側が迷うものじゃない？』





たくさん並んだ白いドレスの中から、
どれかひとつに決められない俺に呆れた声を出す君。





北「いや、まじで絞れない。全部似合うと思うもん。」

樹「お前まじいい加減にしろよ。」





今更明かされるけど、
樹の勤め先っていうのはこの結婚式場で。


俺達にはもう結婚式に呼べる人は樹しかいないから、
だったら式は挙げない代わりに
ここで写真を撮ることにしようってなって。





樹「もー、Aお前決めろよー。」

『私はほっくんが選んだの着たいもん。』

樹「ふざけんなバカップル！」





あの日、あんな事件に巻き込まれさえしなければ…


普通に式を挙げて

そこには君の両親も俺の両親も揃っててさ。



もしかしたら京本とだって、
もっと違う今日を迎えられたかもしれない。


もしも、もしも…
なんて話はきりがないけど、


ここから先の時間で

失った分を埋められる日がきっと来るから



どんなことも分かち合って

ふたりで一緒に歩いていこうね



君の薬指にはめられたあの日の指輪と、

もうひとつ重ねられている
俺とおそろいのそれに約束した。






北「決めた。やっぱり最初に気になったこれにする。」

『ふふ、私もそれが一番好き。』

樹「はいはい。じゃあ次はカラードレス選んで。」



北「やっばい決めらんねぇ！」

樹「またお前が選ぶのかよ！！」




おわり。





皆さまここまでお付き合いくださいましてありがとうございました。
皆さまのおかげで今回のふたりも無事完結させることができました。

中盤以降、書いている自分でもわけがわからなくなったり
お話が収まり切らずに後半ダッシュで詰め込んだがために
ばら撒いた伏線的なものや背景を回収しきれてない部分など、
ゴリゴリの荒々でお見苦しいところが多かったかと思います。

見捨てず最後まで読んで下さって、
本当に本当にありがとうございました。

次は夜遊び樹くん←あなた←過保護北斗くんのお話です。
実は初めてまだ落ちの決まってない状態で書き始めてしまったので不安しかありませんが、
もしよろしければまたこちらにもぜひ遊びに来てください。

きみがいい
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/flflnmk3/


番外編をアップしました！
よろしければぜひ！
http://uranai.nosv.org/u.php/novel/kcguvswk/

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