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翌朝
「………」
俺は、あの王子を倒すべく、早朝から剣術に励んでいた。
喧嘩を売ったまでは良いが、一晩冷静になると…あの人間とは思えないジオルド様を相手に、太刀打ち出来るのか……と心配になって来たのもある。
ノアは、そんな俺に朝から付き合ってくれている。
「坊ちゃま。無理をしてないですか？」
「？してる訳ないだろ」
「今日の坊ちゃまは、どこか心非ずというか……無暗に剣を振り回し、挙句体力の消耗もそれでは大きく消耗するかと」
「………心非ず、か」
いつも人を小馬鹿にするノアも、今はとっても真剣な顔付きで俺を見る。
だからこそ、俺も素直に聞く事が出来るのだ。お母様と大違いだ…
「何か、不安事でもあるんですか？」
「不安事？」
「本調子が出ない要因の大半は、負の感情から生まれ、それがどんどん大きくなるものです。どんなに才能、もしくは努力を積み重ねたとしても、真面目な人は些細な不安で動けなくなる事もあるのですからね」
「俺みたいな能天気に不安、ね…」
「能天気な人間も、負の要素が溜まったり、何か心が飢えていると、本調子なんて何処です」
あ、能天気は否定しなかったな。
「でも、坊ちゃま以上にカタリナお嬢様の方が能天気でしょう？なのに、どれも前向きで楽しく畑仕事や、剣に魔法の修行に励んでいますよね」
「そういえば……」
我儘時代は、どちらかと言えば「嫌」とか「気に入らない」とか、負の感情ばかりだった。
土ボコの様な魔法も「これで十分！」とかでそれ以上の成長は止めていたのに…
むしろ、畑仕事とかも「何で貴族の私が！」ってまず手付かずで癇癪起こすのに。
「アイツ…色んなモノの見方が変わった？というか……頭打って、色々と吹っ切れたというか……我慢している風には見えないんだよなぁ」
「まぁ、元々お嬢様は我慢するのが嫌いですし」
ノアは、苦笑いを浮かべて相槌を打つ。
「まぁ、お嬢様の場合は異例と言いますか……ちょっと……いや、面白い意味でかなり個性的な方になられて……」
「いっそ変人で良いとは思うけど」
「まぁ要は、本当の意味で心に余裕がある…と言った感じでしょうね」
「本当の意味で、心に余裕……？」
「お嬢様だって一応人間ですし、不安要素はあって当然です。今の彼女の奇行……あ、日頃の行いは、良い未来に向けて前向きに取り組んでいるのかもです……多分」
「根拠ある様な無い様な…」
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桐谷 - ohanaさん» 返信が遅くなり申し訳ございません！ありがとうございます！マイペース更新ですが、第3章も頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いします！ (2021年6月4日 23時) (
レス) id: f26afb3430 (このIDを非表示/違反報告)
ohana(プロフ) - 日々更新するのが楽しみなぐらい好きな作品です！今後も、応援してます、頑張ってください！ (2021年6月2日 22時) (レス) id: 43410ab91f (このIDを非表示/違反報告)
桐谷 - 結城さん» コメントありがとうございます！結構な低更新ですが、今後とも頑張っていきます！ (2021年5月24日 20時) (レス) id: f26afb3430 (このIDを非表示/違反報告)
結城 - 物凄く面白いです！！何回も読み直しました！！！続き楽しみに待ってます！！！！ (2021年5月24日 0時) (レス) id: ca8b7f5d28 (このIDを非表示/違反報告)
桐谷 - 七夏さん» コメントありがとうございます！本日久々に更新致しました。今後ともよろしくお願いします！ (2021年3月7日 23時) (レス) id: 98fa4274c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桐谷 | 作成日時：2020年12月19日 23時
