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「えっ……!?」
「そ、そんな……」
カタリナとキースの悲痛な声が聞こえる。
…凄いな、あの王子。
俺は、少し離れた場所まで飛んだ剣を拾う。
「へぇ…華奢な体の割には、力強いんですね」
「剣術に、力の強弱は関係ありませんよ」
……当然ながら、ジオルド様の表情は、不完全燃焼……もはや、興味を失せたと言わんばかりの顔だ。
だけど、ジオルド様。
俺は別に、お前を舐めている訳じゃない。
「では2本目……初め！」
2本目は、どちらも動かなかった。
ジオルド様は、こちらの様子を伺っている。
なるほど、完全に俺への興味を失せた…訳ではないんだな。
第一、本当に興味が失せたのなら…
俺は、ノアに散々しごかれた末に手に入れたモノをフルに活用する。
そして……
カンッ!!!
剣と剣がぶつかり合う音が、外だというのに響き渡る。
俺は、定位置からはちっとも動いていない。
―――唯一違う部分と言えば……後ろを向いている、という点だ。
「なるほど、前から挑むだけじゃなくて、今度は後ろから攻撃するとは…流石、新世代の王子様です事」
「……王子とか、王族とか、関係ありませんよ。貴方こそ、そんな口を叩いてる場合ですか？」
そんな軽口…いや、もはやお互いの罵倒だろう。
けれどジオルド様は、先程の表情とは、また違った一面を見せてくれる。
「……ええ、そんなの叩いてる場合じゃありませんから」
俺は、ほんの少し力を加え……ジオルド様の剣を押し返す。
ジオルド様は、少し後ろによろけるが、すぐに体勢を元に戻した。
しかし…
「!!」
今度は、俺が後ろからジオルド様を攻め込み……その剣を、青い空へ高くぶっ飛ばした。
…ジオルド様は、目を見開いて、呆然としている。
「先程のお返し…この場合カウンター？って、前にカタリナが教えてくれたんですけど…
俺も、そんなに力、入れてませんから。第一、そんなに力なんか入れる必要ないでしょう？」
そう…ノアが今まで教えてくれたのは、余計な考えを払拭する事だけじゃない。
無駄な動きをして、逆に体力を消耗させてしまう場合もあるという事。
更に、冷静に周りを見るのも大事だと。
それこそ、真剣勝負に向き合ってくれる相手へと…礼儀だと。
ジオルド様は本当に要領が良い……あまり体に負担をかけない戦いをするのは、承知済みだ。
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桐谷 - ohanaさん» 返信が遅くなり申し訳ございません！ありがとうございます！マイペース更新ですが、第3章も頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いします！ (2021年6月4日 23時) (
レス) id: f26afb3430 (このIDを非表示/違反報告)
ohana(プロフ) - 日々更新するのが楽しみなぐらい好きな作品です！今後も、応援してます、頑張ってください！ (2021年6月2日 22時) (レス) id: 43410ab91f (このIDを非表示/違反報告)
桐谷 - 結城さん» コメントありがとうございます！結構な低更新ですが、今後とも頑張っていきます！ (2021年5月24日 20時) (レス) id: f26afb3430 (このIDを非表示/違反報告)
結城 - 物凄く面白いです！！何回も読み直しました！！！続き楽しみに待ってます！！！！ (2021年5月24日 0時) (レス) id: ca8b7f5d28 (このIDを非表示/違反報告)
桐谷 - 七夏さん» コメントありがとうございます！本日久々に更新致しました。今後ともよろしくお願いします！ (2021年3月7日 23時) (レス) id: 98fa4274c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桐谷 | 作成日時：2020年12月19日 23時
