76（side Catarina） ページ34
「……良い感じの所申し訳ないのだけれど」
軽く咳払いをして、少し呆れた様に言う…一番身近な少年の声が聞こえる。
「……リアム!?」
「義兄さん!?」
「おはよう」
「お、おはよう！」
「おはようございます…」
今のやり取り、聴かれたかしら…？
あ…でも、確かにちょっと恥ずかしさはあるけど、それは姉弟として！
内容的に聞かれても困るものじゃないから、良いわよね！
でも、良い感じってどういう意味かしら…あ、それも考えるまでもなく、家族として良い感じって意味ね！
「そうだ、キース」
「え？あ、はい」
「今更な気もするけど、まぁ…自然な流れで任せるって言い出したのは俺だから、アレかもしれないけどさ」
「？」
そう言うと、リアムはキースの手をポン、と叩き…
「―――改めて、俺の事は“義兄”として、これからもよろしくな。我が“義弟”よ」
たまに見せているリアムの優しい笑みに、私は少しだけハッと息を飲んだ。
リアムが、ゲームの中のキャラとして存在しているのか…それは分からない。
ましてや悪役令嬢のカタリナの双子の兄……その上、魔法らしきものは開花する様子は見られないし、彼がどういう立場なのかさえも不明だ。
だけど…
私は、その笑みを…
知っている……？
「FORTUNE LOVER」で？
それか、それ以外の、どこかのゲームで？それとも…
ゲームのキャラを完全攻略したあっちゃんなら、何か分かるかもしれないけれど…
って！いけない、今は目先の破滅フラグを折る事に専念しないと！
今目指すは、キースを完全な孤独から救う事！
その為には、お父様とお母様に誤解を解かねば！
ジオルドに関しては、今はリアムのフォロー…つまり私は「マネージャー」としてサポートすれば良いわね！
とりあえず、まずは腹ごしらえに…
「お腹空いた〜。今日の朝ごはんは何かな〜♪」
「確かトムじーちゃんが、今朝採れ立てのトマトを持って来てくれたよ」
「わぁ、トマト！絶対に美味しいわ。ねぇ、キースも絶対にそう思……」
トマト大好きなキースなら、喜ぶに違いない！
そう思い私はキースの手を引こうとして……
「キース？」
キースの顔は、トマト程ではないけど赤くなって…え!?
「どうしたの!?風邪!?」
「義姉さん…」
「え？」
「僕、いつから、あの方を“義兄さん”って呼んでたの…？」
「(無自覚無意識…面白いなコイツ)」
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桐谷 - ohanaさん» 返信が遅くなり申し訳ございません！ありがとうございます！マイペース更新ですが、第3章も頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いします！ (2021年6月4日 23時) (
レス) id: f26afb3430 (このIDを非表示/違反報告)
ohana(プロフ) - 日々更新するのが楽しみなぐらい好きな作品です！今後も、応援してます、頑張ってください！ (2021年6月2日 22時) (レス) id: 43410ab91f (このIDを非表示/違反報告)
桐谷 - 結城さん» コメントありがとうございます！結構な低更新ですが、今後とも頑張っていきます！ (2021年5月24日 20時) (レス) id: f26afb3430 (このIDを非表示/違反報告)
結城 - 物凄く面白いです！！何回も読み直しました！！！続き楽しみに待ってます！！！！ (2021年5月24日 0時) (レス) id: ca8b7f5d28 (このIDを非表示/違反報告)
桐谷 - 七夏さん» コメントありがとうございます！本日久々に更新致しました。今後ともよろしくお願いします！ (2021年3月7日 23時) (レス) id: 98fa4274c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：桐谷 | 作成日時：2020年12月19日 23時
